こんにちは!キャリアコンサルタントの金子めぐみです。
今日は心理学用語のひとつである「カラーバス効果」についてお話していきます。
「カラーバス効果」って、内容を先に知ってしまうと
「ああ、そうそう、確かにそうだよね~」
という程度の感想になってしまうのですが、実際に体験すると
「うっわあ!!ホントだ!!すごいすごい!」
と実感するものです。
しかし残念なことに、文章で書いてしまうと先にタネ明かしをしたマジックのようになってしまうので、カラーバス効果の体験についてはだれか身のまわりの人にやってあげてください。
とくにお子さんは素直な反応をしますし強烈に印象に残りますから、自分の脳の仕組みを知ることでこれから先の人生に役立てることができると思います。
それでは、カラーバス効果の世界へまいりましょう!
もくじ
1. カラーバス効果とは
1-1. カラーバス効果は「色を浴びる」効果?
カラーバス効果は英語で「Color bath effect」といいます。
乗り物のバスではなくて、お風呂のバス(スは舌を噛んでね!)です。
「bath」は「浴」という意味なので、「色を浴びる効果」となります。
実際にカラーバス効果を体感してもらう方法
1. 「今自分から見える範囲にあるものを見てください」
と言ってぐるりと周りを見渡してもらう
2. 「目を閉じてください。あなたの見たものに赤いものはありましたか?」
と言ってすこし思い出す時間を取る
3. 「では目を開けてください。赤いものはありますか?」
目を開けた人には赤いものばかりが目立って見えるので驚く
※色の少ない環境にいる時は窓の外を見てもらう、別の色にするなど適宜変更してください
こうした「カラーバス効果の体感」は、初心者向けの自己啓発セミナーでよく行われます。
知っている人に披露する自己満足は困りもの^^
わたしの場合は、小学生のときに音楽教室の先生がこのカラーバス効果の体験をさせてくれました。
「今日はちょっと面白いことからはじめようか。
みんな窓のところへ来て、外の景色を見て」
田舎だったので、駅前にあるビルの4階から外を見るといろいろな看板や建物、家の屋根などが見えました。
「はい、目を閉じて~。赤いものは見えたかな?」
「コカ・コーラの看板!!」
わたしたちは口々に叫びました。
「他には?」
「え~っと…」
いくら考えてもその他に赤いものが見えた記憶がありません
「はい、じゃあ目を開けて~!」
「あった!あそこの家の屋根!」
「あった!あの煙突の文字!」
「あった!あの鉄橋のところ赤い!」
目を開ける前は、「景色の中に赤いものがあったか?」と脳の中にある記憶から探していました。
そして実際に目を開けたわたしたちには、赤いものがとても目立って見えたのです!!
その日の音楽教室では、演奏されている曲を聴いて、バイオリンやピアノといった特定の音だけを聞き取るというレッスンをしました。
1-2. 脳の情報処理能力の都合
カラーバス効果が起こるのは、脳の情報処理能力の都合によります。
脳は、目で見たすべてのものを認知するわけではないのですね。
認知科学者の苫米地英人さんは「人は見たいものを見たいように見ている」といいます。
その本を読んで「う~ん、本当にそうなのかなあ…」と思っていたわたしが、地元商工会の「県外視察」という名の「大人の遠足」をしたときのことです。
カラーバス効果を感じた商工会の「大人の遠足」が気になる方はこちらの記事をどうぞ(リンク)
「わ~スカイツリーだ~!」(その頃できたばかりでした)
と写真を撮り
自宅に帰ってブログにアップしたところ
「スカイツリーちっちゃ!」
遠くから見た景色では、実際に目で見たときのスカイツリーと写真のスカイツリーの印象が違うことに気づきました。
わたしはスカイツリーが珍しくてスカイツリーを見たくて見ていたので、スカイツリーが大きく見えるように脳が調節していたのです!!
苫米地さんの言うとおりでした。
「神様って、すぐに答えをくれるよね~」と思いました!
「脳のRAS(ラス)」
脳は、目に見える世界の情報すべてを同じように処理しているわけではありません。
いつでも脳はエネルギーの節約をしているのです。
ラスの機能は
たくさんの情報をふるいにかけて必要な情報を集める
というものです。
RAS(Reticular Activating System)
を日本語にすると
「網様体賦活系(もうようたいふかつけい)」
となります。
日本語にしても意味わからん ┐(´д`)┌
中脳、橋、延髄と間脳を合わせて脳幹と呼ばれる、脳の中心から脊髄へつながる部分があります。
網様体賦活系はその橋の上部(吻側)から中脳尾部にかけての構造にあるキャンディほどの大きさのものと考えられているようです。
1-3. アンテナを張るからキャッチできる
カラーバス効果は、その色を意識するから目に飛び込んでくるという効果のことですが、広い意味では「アンテナを張るからキャッチできる」ということになります。
新聞を取っている人は折り込みチラシを見る機会があると思います。
「そろそろ冷蔵庫買い替えたいんだよね」と考えている人は、家電量販店のチラシの冷蔵庫をパッとみつけられますし、右下にあったというように場所も覚えています。
けれど、冷蔵庫を買う予定がまったくない人はそのチラシを見ても冷蔵庫がどこに載っていたかなんて、まるで覚えていません。
先ほど「初心者向けの自己啓発セミナーではよくカラーバス効果の体感をさせる」とお話しました。
なぜそうするかというと
ということを説明するためです。
たったいま自分が体感した「カラーバス効果」が、大きな気づきにつながることがわかっているのでまずはセミナー参加者に体感させるのですね。
2. カラーバス効果の活用法
2-1. 自分の求めるものを引き寄せる
カラーバス効果を使って、自分の求めるものを引き寄せることができます。
赤を意識した後で目を開ければ赤いものは目に飛び込んでくるけれど、
お金を意識した後に目を開けたところでお金は目の前にないじゃん щ(゚Д゚щ)
と言いたくなるでしょうが(わたしもでした・笑)、ちょっとだけ聞いてください。
よく言われている「引き寄せの法則」は、「リアルにイメージしていることが現実になる」という法則です。
この法則の面白いところは、「イメージすることは現実になるけれどその方法は神様にお任せ」というところ。
つまり、「お金が欲しい」という要望では実現しなくて、
「そのお金で何をしたいのか」なら実現するということです。
イギリス留学がしたい!!
→ 住んでいる市区町村が姉妹都市との交流のために交換留学生を募集。費用は市が負担。
→ おじさん一家がイギリスへ赴任。居候させてもらえるので費用のめどがついた。
→ 被服を学ぶという条件付きで無料イギリス留学が実現。
このように、ひとつの「こうなりたい」という願望にたどり着くにもいろいろな方法があります。中には「自分には想像もできなかった」という方法もあるかもしれません。
「イギリス留学」には絶対にお金が必要、という思い込みを捨てるところから引き寄せの法則が働きだすのですね。
ですので、お金をイメージするのではなくて「こうありたい」「こうなりたい」をイメージします。
それが脳にカラーバス効果を起こさせるので、引き寄せの法則が起こって願望が叶うための方法がみつかるというわけです。
2-2. 自分に不足しているものはないと実感する
カラーバス効果を使って、「自分に不足しているものはない」と実感することができます。
「わたしの周りにはわたしを理解してくれる人なんていない」と考えているなら
この人はわたしのどこを理解してくれているだろう?
と意識しながら相手を見ていきます。
すると、相手のちょっとした言葉遣いや行動が「自分のことをわかってくれていなければできない」ことだと気づきます。
旦那さんがベランダで煙草を吸ってくれている
→自分が煙草の煙が嫌いなことを理解してくれている
毎日目にしている当たり前のことですが、カラーバス効果によって
「夫は自分を理解してくれている」ことに気づきましたね。
同じように、「愛されていない」と嘆くのではなく
どんな風に愛されているかな?
と意識すれば、身の回りの人の愛に気づくことができます。
自分に何かが不足しているように感じることがあったら、
「どこにそれがあるかな?」
と意識して探してみてください。
きっとみつかりますよ^^
2-3. 物事の「良い面」をみつけられる
カラーバス効果を使って、人や物事の良い面をみつけられるようになります。
先ほども出てきた「引き寄せの法則」ですが、人がいつも考えていることが現実になるのだとしたら、「あの人のここが嫌」「この仕事のここがキライ」と悪いことばかり考えている人にはそうしたことが現実になる…
コワいですねえ(笑)。
どうせ「引き寄せる」なら良いことを引き寄せたいですよね。
それなら、「赤いもの」を意識したのと同じように、「良い面」を意識して探した方が良さそうです。
カラーバス効果は「その色を意識すると脳がその色を探しはじめる」ということを体験することで実感できます。
しかし、色のように特に興味のないものに関してはその効果は極めて短く、一時的なものです。
「幸せになりたいなあ」と思うなら、朝起きたときから「今日一日、幸せなことをみつける!」と意識してみましょう。
わたしはその日一日、何かを意識してみようと思うときは、手首にパワーストーンのブレスレットをします。
普段アクセサリー類は身につけないので、ブレスレットを目にするたびに「今日は○○探しの日だった」と思い出せるからです。
カラーバス効果は一時的なものですが、人や物事を捉える時に「良い面」をみつけるようになるというのは習慣になります。
30歳になる前のわたしは、気の合わない人の嫌いなところをみつけていたし、何かをしろと言われれば必ず文句を言っていました。
今の自分なら友達になりたくないくらい、いやな女でした・笑。
よく怒ってたし^^
嫉妬もしてましたね。。。
でも大丈夫。直りますよ。今のわたしなら、わたし、友達になりたいですもの!
3. 「ときめきの片付け」はカラーバス効果
3-1. 「人生がときめく片付けの魔法」は世界的ヒット
「人生がときめく片付けの魔法」という本が大ヒットしました。
片付けを「片づけ祭り」と呼んで、一気に家じゅうすべてを片付けるというスタイルや片付けるものの順番などこんまりさん流の片付け方法が紹介されているのですが、特徴的で他の片付け方法とまったく違う部分は片付ける時の基準です。
捨てるか残すかを決める基準が、「それを持ったとき、自分がときめくかどうか」という可愛らしいものなのです。
片付けのよくある基準として、洋服なら「2年袖を通さなかったら処分する」など期間を基準にしたり、「たんすに入るだけにする」と量を基準にしたりするものがありますよね。
こんまりさん流は「ときめくかどうか」ですので、今の体形ではとても着ることができない服でも「ときめく」なら残します。
アクセサリーなども同じです。ずっと身につけていなくても、持ったときにときめくなら処分しなくて良いのです。
そのかわり、ときめかないものは処分します。ということは、必需品こそデザインや使いやすさなどで「ときめく」ものを選ぶ必要があるのです。
このこんまりさん独自の基準は世界中の人(たぶん多くは女性でしょう)に受け入れられ、世界でも大ヒットしました。
3-2. 「ときめくかどうか」というカラーバス効果
こんまりさん流の片付け基準「ときめくかどうか」はカラーバス効果といえます。
パッと目に飛び込んでくるというほど単純ではありませんが、意識して見ていくことで自分にとって必要なモノと不要なモノが見えてくるということです。
この基準で家じゅうのモノを処分するか残すかを決めていけば、家の中には自分が「ときめく」好きなものばかりになります。
また、こんまりさんは「片づけ祭り」を始める前に、
片付いた部屋で自分は何をしているか
をイメージするように指導しています。
いくら「片づけ祭り」と楽しそうな名前を付けたところで、片付けは面倒で大変なものですよね。
途中でくじけないためにも、片付いた部屋で自分はどんな暮らしをしているのかをイメージするのです。
・今は洋服掛けになってしまっているお気に入りの椅子に座って読書しながらお茶を飲む
・友達を呼んでたこやきパーティをする
・ヨガマットを買って家でヨガをはじめる
自分へのご褒美を用意するということにもなるのでしょうが、やはりイメージすることが現実になるという引き寄せの法則にも通じるものがありそうですね。
3-3. 自分に許可するということ
こんまりさん流の「ときめき」を意識したカラーバス効果は、自分に「ときめくものを持っていいんだよ」という許可をしているようにわたしは感じました。
自分でも自覚しているのですが、わたしは物質的に豊かになることを自分に許していないところがあります。
・本当は欲しいのに、髪留めに1800円もつかうのはもったいないからやめる(こちらのブログ(リンク)にも書いていました!)
・本当に欲しいカッティングボードより安い方を選ぶ(後悔したお話はこちら(リンク)!)
・果物はりんごかバナナしか買わない
・髪を切るのは年に1~2回千円カットで
・歯科治療は保険の範囲内
・一目ぼれの小銭入れを高いからとあきらめる(息子に買ってもらいました(リンク)!)
ちょっと思いついただけでもこのくらいあります。
前世の因縁なのか、育った環境のせいなのか、わたしは欲しいものでも自分の基準より高いものだとためらってしまうのです。
息子はそのことに小さなころから気づいていて、「買っちゃいな!買いな!」と言ってくれるのですが(大きくなった今では買ってくれます・笑)、わたしにはなぜか自分で自分を許していない感覚があります。
こんまりさんの本を読んでからは、ちょっとは自分に許可することができるようになったように思います(ちょっとですが…イチゴもたまには買うようになりました)。
「ときめく」を意識したカラーバス効果を使ってほんとうに自分が好きなものに囲まれて暮らすのは、自分を大切にする素敵なことだと思います。
4. カラーバス効果も、とにかくやってみることで何かが変わります!
カラーバス効果という言葉をラジオでふと耳にして、「そういえば…」と思い出したことなどを記事にしてみました。
人間の脳が、意識したものを選択して見ているということがわかると、それを活用しないのはもったいないと思いますよね。
活用しようと心がけていても、こうした心理学的なことってなかなか難しいものです。
そのときは「そうかあ。そうだよね~」と理解して、試してみたりしてもすぐに忘れちゃったりしますし(わたしだからか・笑)。
でも、忘れてもまた思い出したらやってみる、の繰り返しで人は変わっていくと思います。
わたしは単純なので、たいていのことは疑わずに「やって」みます。
自分で考えるより先にやってみちゃうことも多かったので、失敗を「やらかしちゃう」ことも多いです。
「成功」も「失敗」も「判断のつかないこと」も含めて、多くの女性よりはきっと、やってみていることは多いのではないかと思っています。
そして、たぶんそのおかげで「すごく嫌な仕事」はしなくて済んできましたし「すごく嫌な人がいる職場」に長い期間いなくてはならないということも避けられました。
カラーバス効果で手に入れたワークライフインテグレーションのお話はこちら
お話したように、物質的には「ためらってしまう」ので良いものを持っていない気がしますが(笑)、生活としては仕事でも私生活でも嫌なことはほとんどなくて、かなり「ときめき」に囲まれて暮らしているように思います。
このサイトにきてくれたあなたが、カラーバス効果を試してみてくれたら嬉しいです。
子育て中の方は、お子さんにカラーバス効果を体感させてあげてください!きっと良い経験になると思います。
そしてあなたも
自分がやりたいことをたくさんできるように
いつもそれを意識したりイメージしたりしてくださいね。
自分がなにをやりたいのかわからない、
とくにお仕事に関してそれがわからないという女性は
わたしがお手伝いできると思います。
カラーバス効果を試したいけれど自分のやりたいことがわからないという方はこちらをどうぞ
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!
また他の記事でおめにかかりましょう。