アクティブリスニングとは|傾聴スキルはトレーニングより愛?

こんにちは!キャリアコンサルタントの金子めぐみです。

 

今回はアクティブリスニングについてのお話です。

 

アクティブリスニングは日本語で「積極的傾聴」ともいわれ、カウンセリングやコーチング、看護や介護、ビジネスの世界でも必要とされているスキルです。

 

あなたは普段、誰かの話を真剣に傾聴する機会がありますか?

上司になったりして人の上に立つようになったなら、アクティブリスニングのスキルがあるだけで部下や後輩から信頼されて好かれるのは間違いありません。

そうした立場の人は、ぜひアクティブリスニングを身につけてほしいと思います。

 

逆に、あなたの話に対して真剣に耳を傾けてくれる人は身近にいますか?

心の中にもやもやとしたものを抱えているとき、アクティブリスニングしてくれる人に話をしていくことで自分の心の中が整理されてスッキリします。

「答えは自分の中にある」とコーチングなどではよくいいますが、自分がみつけた答えだからこそやる気をもってすぐに取り組むことができるのですね。

すると、指示されたりアドバイスされたりして行動するよりもスピーディに問題解決ができます。

 

家族やパートナーがその相手ならとてもハッピーだと思うのですが、そうした近すぎる関係だと傾聴もまた難しいようです。

それでも、愛を持って「聴こう」と意識することだけでもお互いの関係はおどろくほど良くなっていきます。

アクティブリスニングはビジネスシーンだけでなく、身近な人との人間関係をよくするためにも役立つものです。

 

アクティブリスニングや傾聴という言葉の意味を正しく理解できると、

傾聴をしてもらうカウンセリングがただの「相談」とはどう違うのかがわかってくると思います。

 

それでは、アクティブリスニングを理解する世界へまいりましょう!!

 

1. アクティブリスニングとは

 

1-1. 積極的傾聴の意味とは

アクティブリスニングとは、「カウンセリングの父」と呼ばれる米国の臨床心理学者カール・ロジャーズさんが1957年に提唱した技術です。

 

ロジャーズさんはかつて主流だった「心理テスト」をもとにした「アドバイス中心」のカウンセリングから、クライエントの自己探求を援助するための「カウンセリング」に発展させたという愛にあふれた方です。

ロジャーズさんの理論の発展

【1940年代】「非指示療法時代」

クライエントの自らの成長を信じて非指示的(アドバイスしない)かかわりを中心とする

【1950年代】「クライエント中心時代」

カウンセラーの技術や技法より態度が重要とした

【1960年代~1970年代半ばまで】「パーソンセンタードアプローチ時代」

ロロメイなど実存主義の影響を受け「人間性回復運動」を展開

【1970年代以降】「スピリチュアル指向カウンセリング時代」

カウンセラーの直感を重要視するようになる

 

カウンセリングがアドバイス中心になってしまうと、クライエントが心から納得していなければ良い方向へ向かう効果はとても少ないと思います。

たとえ納得したとしても、また別の問題ができたときに自分で解決する術を持たないためにまたカウンセリングに行くという繰り返しになってしまいます。

 

クライエントはロジャーズさんのアクティブリスニングのように傾聴してもらうことで、自分がほんとうに納得のいく答えをみつけ出すことができます。

さらにアクティブリスニングによって自分の心の声を聴くことを学習できますから自問自答ができるようになり、クライエントは自分自身で解決に向かえる人になっていくのですね。

 

1-2. カウンセリング「3つの条件」

カウンセリングには大切な3つの条件があるとカール・ロジャーズさんは定義しています。

わたしがこうしたことをはじめて知ったときには

「カウンセリングって難しいことなんだなあ、

           まずは自分自身の成長が必要だなあ」

と感じました。

テキストでも、これらはとても難しいのであくまでも「カウンセラーの理想のあり方」だと書かれていました

 

ここではわたしなりの言葉で書かせていただくので、「それは違う」と感じる方もいるかもしれません。その場合はぜひご意見くださいませ。

 

無条件の肯定的配慮(受容)

クライエントの話すことを無条件で受容するということはとても難しいと思います。

カウンセラーが、この後の3つめ「自己一致」がしっかりできていることが必須だろうなと感じます。

心から相手によりそって、無条件に肯定的配慮ができるということは、やっぱりカウンセラー自身が自分のエゴに気づいていないと難しいですよね。

そうでなければクライエントの話す内容によっては「わがままな人だなあ」「どうしてそんな勝手なことが言えるのだろう」というふうにジャッジしてしまうと思います。

人間できていないわたしにとってはすごく難しいので、研鑽していきたい部分です。

 共感的理解(共感)

クライエントに共感的に理解する、というのは

よく悩みを相談された人が口にするような

「うん、うん、わかるわかるう~!」

という「私もそういうこと、ある、ある~!!」という共感ではなくて

クライエントの立場、目線でそのものごとを見て、

クライエントの感じていることに共感し理解することかなとわたしは思います。

「私もあるある~!」ではなくて

「あなたの立場になれば、そう感じるでしょうね」

という感じの共感かなあとわたしは捉えています。

自己一致(純粋性)

クライエントはカウンセラーの話す言葉だけでなく、態度や空気からも何かを感じていると思います。

カウンセラー自身が壁をつくって自分を見せないと決めていては、クライエントも心を開くことは難しいでしょう。

自分は心理を学んだ先生であるというふうに必要以上に良く見せるのも違いますし、友達でもないのに「なんでも話してね~!」みたいな態度もまた違うと思います。

ありのままの自分で、素直な心でクライエントと向かい合えるようにここもトレーニングを積んでいきたいと思います。

 

2. アクティブリスニングの効果

2-1. 仕事の場面でのアクティブリスニングのメリット

 

・上司がアクティブリスニングを身につけていると明らかに尊敬できる人として認められる

・お互いに誤解が生じにくくなり、相手の立場を理解しようとするので仕事がしやすくなる

・お客様の現状をアクティブリスニングできれば適切な提案をすることができるので、感謝されながら売り上げを伸ばすことができる

・質の悪いクレーマーなのかこちらに良くなってほしいと思って意見してくれているのかがわかるので、それぞれに適切な対応を取ることができる

・トラブルがあってもその原因が自分自身という捉え方をせずにすみ、不要に傷つくことがなくなりストレスの軽減になる

 

〈リーダーになったKさんとアクティブリスニング〉

出版社で働く男性Kさんは昨年から営業課長になり20名ほどの部下を指導してまとめる立場になりました。

入社当初から仕事ができて人当たりも良く、上司からは可愛がられ部下からは慕われていたKさんですが、なぜか課長になってからの評判は今ひとつで、自分でも悩んでいました。

あるとき、いつも立ち寄る本屋のビジネス書コーナーで「コーチングと聴く技術」に関する本を購入して読みました。

コーチングの方法を知りたくて購入した本ですが、Kさんがはっとしたのは「聴く技術」についてでした。

Kさんは「指導しなくては」「まとめなくては」という意識が強く、部下の話をきちんと聴いていなかったことに気づいたのです。

その後、アクティブリスニングと傾聴の本を数冊読んで学び、日々部下の話を傾聴するようにしたところ指導しなくても部下が自分から動いてくれるようになり営業部全体にまとまりもでてきたといいます。

 

2-2. 日常生活でのアクティブリスニングのメリット

 

・身近な関係の人とのアクティブリスニングは難しいとされるが、努力するだけでもお互いの関係は良くなっていく

・自分が客として接する場合に、相手の立場になって何かを依頼できるので伝えやすく受け入れてもらいやすい

・腹を立てる前に相手の立場になってものごとを見ることができるようになり、トラブルを必要以上に大きくすることがなくなる

・いわゆる「聞き上手」な人として好かれる場面が増える

 

〈妻とうまくいかなかったSさんとアクティブリスニング〉

保険会社に勤める男性Sさんは、2年近く妻とは家庭内別居と呼べるほど会話のない日々を過ごしていました。

自分でもこの状態が良くないとは気づいているのですが、少しでも話をすると妻の機嫌は最悪になり、口論になりSさんが口を閉ざすという形で会話が終わるので会話を避けるようになってしまったのです。

もともと休日もゴルフなどの接待が多く留守がちなSさんと、子どもが大きくなったからと仕事をはじめたSさんの妻はすれ違いの方がお互い気が楽だと思うようになっていました。

あるとき社員研修でアクティブリスニングの基本を学んだSさんは、自分が妻の話を聴くときには、妻の話を妻の立場で聴くことはなく、いつもすぐに自分の思ったことを口にしていたのだと気づきました。

そしてそれは妻にとっては「指示されている」「こうしろと決めつけられている」ように聞こえていただろうと気づいたのです。

次に会話の機会があったら、とにかく妻の言いたいことをすべて聴くつもりでいたところ、妻の母親が入院することになりました。

以前だったら「愚痴や泣き言はやめてくれ」と心の中で思うSさんが、妻の話を傾聴し続けたところ、妻は泣きながら今の気持ちを話してすっきりした様子でした。

それからも、妻が話したいときには耳を傾けるようになったSさんと妻との関係は少しずつですが良くなっているといいます。

 

3. アクティブリスニングのスキルアップ方法

傾聴ができるようになるための技法としてマイクロカウンセリングがあります。

わたしが学んだことの一部をご紹介していきますね。

3-1. かかわり行動

「かかわり行動」とは、カウンセラーとクライエントが信頼を築くための要素を観察可能にすることです。

傾聴しているときに、まずはこれらの4つのことを意識すると信頼を築きやすくなります。

 

(1)視線

カウンセラーの視線はクライエントをしっかり見ているか

(2)身体言語

表情や身振り手振りなどのノンバーバルコミュニケーションはあるか

(3)声の調子

話すときの声のトーン、大きさなどは適切か

(4)言語的追跡

クライエントの話についていっているかを「ええ」「うんうん」「はい」などで表しているか

 

3-2. かかわり技法

クライエントによりそって内面を探っていくために必要な技法です。

わたしがキャリアカウンセリングをするために教えてもらったことを簡単にご紹介しますね。

 

【質問】

・開かれた質問(自由に答えられる質問)と閉ざされた質問(「はい」「いいえ」で答えられる質問)があります。

・質問はクライエントの話の新局面を開き、論点を浮き彫りにし、クライアントが自己探求を深めるために有効です。

・情報収集のためではなく、むしろクライエントが自己探求を深めるために質問をします。

・「なぜ」「どうして」は開かれた質問でも理由を問うものなので自由な自己探求の妨げになることもあります。

【クライエント観察技法】

クライエントの言語、非言語コミュニケーションを観察します。

【はげまし】

「それで?」「たとえば?」などの言葉でクライエントの語りを促します。

【いいかえ】

言われたことの本質だけを伝え返していきます。

【要約】

いいかえよりもクライエントの話をまとめて伝え返していきます。

要約のタイミングと効果

1.継続セッションのはじめ

2.クライエントの話が混乱しているとき

3.特定のトピックについて情報が多すぎるとき

4.セッションの終わりなど次に向けて相互理解が必要な時

【感情の反映】

感情の要約ともいい、クライエントの情動面に焦点を当てます。

感情の反映4ステップ

1.感情を命名する:伝わってくる感情を言語化する

2.「…と感じているようにきこえます」と断言せずにクライエントの情動を確認する

3.いいかえと併用し、状況を特定しながら明確にする

4.「今ここ」の感情を指摘し、働きかけられればもっとも有用

 

3-3. 話題への焦点の当て方

カウンセリングの中で焦点を当てる対象を意識します。

 

1.クライエント

「〇〇さんは…」

2.主題

「もう少しそれについて話してください」

3.他者

「上司のことを話してもらえますか?」

4.二人またはグループ

「私たちの…」

5.キャリアコンサルタント(カウンセラー)

「私の場合は…」

6.文化的・環境的側面

「今は失業率が…」「どんな環境で…」

 

4. アクティブリスニングでは「自分が言いたいことを考えない」

何度目かの傾聴の練習でわたしなりに工夫したのは、「自分が言いたいことを考えない」ということです。

 

アクティブリスニングや傾聴のスキルについては様々な本もありますし、カウンセリングが必要な資格試験のテキストにもここに書いたような技術が紹介されています。

けれど実際に誰かの話を傾聴する、積極的に傾聴するというのは簡単なようでとても難しいものです。

 

わたしが受けたキャリアコンサルタントの試験には傾聴の実技試験もあったので、必須になっているスクーリングではテキストを使っての勉強よりも傾聴などの実技に重点がおかれていました。

 

傾聴の練習はわたしにとっては、とてもとても難しいものでした。

 

自分では人の話を聴くのは好きな方で好奇心も強いために相手のことを知りたい気持ちは強いと思っていたのですが、初対面の相手(クライエント)の話を促して会話を続けるだけでも大変な努力が必要で、15分程度でクタクタに疲れてしまいました。

 

技術としては理解していても、実際の面談の場目ではそれらを意識することすらできないという日々が続きました。

インタビューみたいに質問攻めになっていたり、相手の言いたいことからそれてしまったり…

話を聴いている最中に、「今の話のキーワードはなんだろう。次はどんな質問をしたらいいのだろう」と自分の頭がせわしなく働いていることに気づき、それをなんとかしたいと思うようになりました。

 

通常の会話というのは、相手が話している内容に対して自分が「こう思う」「自分にもこんなことがあった」「そういえばあれもこうだよね」というように、「言いたいこと」がありますよね。

けれど、アクティブリスニングや傾聴は普通の会話と違って「この人は何が言いたいのかな?」というように、相手の立場になる必要があるのです。

 

わかっていてもやってみるとホント難しいのですが(今も…たぶん一生研鑽中です)、試験もあるのでどうにかしなくては、と、

 

わたしが自分なりに考えだした方法が「自分が言いたいことを考えない」練習でした。

次に自分が言いたいことを考えないようにするだけで、普通の会話ではなくなります。

すると、自然と「相手はどういう立場なんだろう」「そのときどんな気持ちだったのだろう」というように知りたいことが出てくるので

「そのとき、どんなお気持ちでしたか?」

と傾聴できるようになっていきます。

カウンセリングの世界に足を踏み入れたばかりという、わたしレベルの人が偉そうにいうのもあれなのですが(何なのでしょう・笑)、カウンセリングの実技試験のあるような方には参考になるかもしれないと思って最後のこの4章にわたしが考えたアクティブリスニングや傾聴の「コツ」を書いてみました。

 

長い記事を読んでいただき、ありがとうございます!!

 

これから先

IT技術が進歩して

人工知能ができるようになる仕事はたくさんあるそうです。

 

そんな中で

誰かの話を聴くこと

話を聴いて寄りそうことって

まだまだ人の脳ではないとできないことのようです。

アクティブリスニングはミラーニューロンを持つおかげかもしれないという記事はこちら(リンク)

 

たぶんアクティブリスニングって

愛がないとできないことなのでしょうね。

 

あなたもわたしも

愛をもって誰かの話を聴くことができるようになりますように。

 

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