アフォーダンス理論とは シグニファイアも含めてわかりやすく

こんにちは!

キャリアコンサルタントの金子めぐみです。

 

今回は

アフォーダンス理論

についてのお話です。

人って

ボタンがあると押したくなったり

取っ手があると引きたくなったり

クッキーがあると食べたくなったり

しますよね?

 

認知心理学の世界では

それは

モノからの

アフォード(afford)

を受けているから

なんですって。

 

べつに

クッキーを食べなくて

投げて遊んでも

踏みつけて粉々にして

ストレス解消にしても

(ストレス解消になるかな?笑)

ポケットに入れて叩いても

(ビスケットじゃないけど増えるかな?)

いいのですけれども^^

 

わたしだったら

投げたり踏んだり

ポケットに入れたりせず

 

クッキー(モノ)からの

食べられる

(クッキー側目線です)

というアフォーダンスを選択して…

 

しかも

コーヒーと一緒に

美味しく食べられる

という

アフォーダンスを選んで

 

コーヒーを淹れて

美味しくいただきたい ヽ(´∀`)ノ

と思います。

なんのこっちゃ?

と思ったあなたはぜひ読んでみてください。

 

さあそれではアフォーダンス理論シグニファイアを理解して誰かのために何かをわかりやすくしてあげる世界へまいりましょう!!

 

1. アフォーダンス理論とは

 

1-1. アフォーダンスの意味

アフォーダンスはアメリカの心理学者ジェームズ・J・ギブソンさんの知覚研究による概念を表す造語です。

 

アフォーダンス(affordance)

をグーグル翻訳先生に尋ねると

アフォーダンス

ってね

例のごとく

カタカナに翻訳されちゃいます。

 

アフォーダンスは

アフォード(afford)

提供する・与える

という言葉の造語だからですね。

 

わたしが起業した風船業「バルーナッツ」も造語です^^

屋号の決め方|ルールを守って夢に名前を!個人事業主?フリーランス?

1-2. アフォーダンス理論とは

アフォーダンス理論は認知心理学の世界で「人や動物が物に意味を与える」のか「物自体が人や動物に行動を起こさせる意味を持っているのか」という議論から生まれました。

そんなこと議論するような

研究をしている人がいるんですね!

ギブソンさんの

アフォーダンス理論

 

環境(物など)

動物(人)に対して

様々な情報(使い方など)

提供し

動物(人)はその中から

情報(使い方など)

選択して受け取る

ということになります。

なんのこっちゃ?

ですよね。。。

 

さあ精いっぱいわかりやすく

お話ししてみますよ (*」´ェ`)」

 

今わたしの目の前にある

コーヒーカップとその中のコーヒー

を例にしますと

 

わたし(人)

コーヒー(物)を飲むことによって

コーヒー(物)

『飲まれる』という性質を

わたし(人)から与えられる

のではなく

 

コーヒー(物)

わたし(人)に対して

様々なアフォーダンスを持っていて

わたし(人)はその中から

『飲まれる』を選んでいる

ということです (*´艸`)

 

今目の前にある

コーヒーがわたしに対して

持っている

アフォーダンスは?

・飲まれる

・こぼされる

・撒かれる

という

パッと浮かぶものもあれば

・喧嘩相手にかけられる

・コーヒー染めに使われる

・腸内洗浄に使われる

のように

まあ可能性としてはね (*´ー`)ゞ

レベルのものもあります。

 

そのアフォーダンスから

わたしが

コーヒー飲もうっと (*゚ヮ゚*)

というふうに

 

コーヒーが提供している

『飲まれる』

というアフォーダンスを

ピックアップする

 

ということが

アフォーダンス理論

なんですね^^

喧嘩相手にぶちまける

じゃなくて良かったね!

今あなたの目の前にある…

 なにか

あなたに対して

どんなアフォーダンスを持っていますか?

 

あなたはどれを

ピックアップして

行動しますか?

 

選択することに迷ったらこちらの記事をどうぞ^^

決断できない!決断力を鍛える「迷ったときどうする?」心理学

1-3. 相互関係としてのアフォーダンス

アフォーダンス理論「環境に存在する情報と人や動物との相互関係」についての理論です。

 

この

環境に存在する情報

アフォーダンス

ですね^^

 

わかりやすく (*」´ェ`)」

説明したくて

頑張っていますが

アフォーダンスのこと

わかりましたか?

 

認知心理学者さんって

そんなふうに世界を見て

研究しているんですね。

 

ところでこのギブソンさんは

高校時代から

演劇に興味があって

 

大学では哲学を専攻して

演劇団体にも所属していたんだとか。

 

哲学科の演劇青年!!

なんだかロマンチストな印象^^

片膝ついてパカッ!

してくれそうですよね

心理学は大学4年のとき

実験心理学コースを選択して

その後大学院生兼助手として

プリンストン大学心理学部に進学

 

そこで

ゲシュタルト心理学

もともと学んでいた哲学

プラグマティズム

影響を受けました。

 

ゲシュタルト心理学って?

人はなにかを知覚するときに バラバラじゃなくて まとまりとして捉えるね

ということです。

視覚的なゲシュタルト

漢字はいくつかの部首を

まとめて見ることで

文字として認知します。

夜空の星はひとつひとつですが

星座を知っていると

まとまりとして捉えます。

ひとつひとつの電球は

チカチカとした点滅ですが

タイミングによって

流れるように見えます。

 

聴覚的なゲシュタルト

曲のテンポを速くしても

遅くしても

同じ曲として捉えます。

カラオケで

キーを上下させても

同じ曲として捉えます。

異なるふたつ以上の音を

同時に耳にすると

コード(和音)

として捉えます。

哲学思想の

プラグマティズムって?

理念や思想よりも行動による結果を重視する

そして

役に立つことを真理だとする立場で見る

のがプラグマティズムの特徴です。

プラグマティズム(英: pragmatism)とは、ドイツ語の「pragmatisch」という言葉に由来する、実用主義、道具主義、実際主義とも訳される考え方。元々は、「経験不可能な事柄の真理を考えることはできない」という点でイギリス経験論を引き継ぎ、概念や認識をそれがもたらす客観的な結果によって科学的に記述しようとする志向を持つ点で従来のヨーロッパの観念論的哲学と一線を画するアメリカ合衆国の哲学である。

Wikipediaより抜粋

 

プラグマティズム

アメリカで生まれた哲学

というだけあって

なんだか現実的ですね。

 

ヨーロッパ大陸の哲学

この世に存在する絶対の真理

があるとしています。

 

善悪や正誤

普遍的な基準がある

というのがヨーロッパ哲学

なんだそうです。

 

それに対して

アメリカ生まれの

プラグマティズム

絶対的な基準ではなく

その時々の置かれた立場で異なる

という見方で

役に立つことを真理とする

ということですね。

 

大学で哲学を学んで

実験心理学を選択した

という

ギブソンさんの背景を知ると

物がアフォーダンスを持っていて

わたしたちがピックアップして

行動している

ということについて

 

へ?そんなこと考えてるの?! ∑(゚∀゚ノ)ノ

っていうふうに

驚かなくなりますね^^

 

2. アフォーダンスとシグニファイア

2-1. シグニファイアとは

シグニファイアはおもにデザイン分野で使われる言葉で、アフォーダンスの中のある行動に人を誘導するためのヒントといえます。

 

シグニファイア(signifier)

言葉自体はフランスの哲学者ソシュールさんが提唱していましたが、デザインの世界でこのシグニファイアを使うようになったのはアメリカの認知科学者ノーマンさんです。

 

心理学で扱われるアフォーダンス

デザイン分野でのアフォーダンスでは

少し意味が違うということになってしまいました。

 

心理学でのアフォーダンス

環境(物)が人に対して

提供する使い方を

人がピックアップして行動する

 

デザイン分野でのアフォーダンス

(のちにシグニファイアと改名)

人の経験などを元に

ある行動に至るためのヒントを

物(そのデザインなど)が

提供する

 

アメリカの認知科学者ドナルド・ノーマンさんが、著書『誰のためのデザイン?』の中で「アフォーダンス」と表現していたことがギブソンさんのアフォーダンス理論とはちょっと違っていたために、別の著書『複雑さと共に暮らす』では解釈を間違えていたアフォーダンス理論をシグニファイアという名前に変更したといういきさつがあります。

 

このアメリカの認知科学者

ドナルド・ノーマンさんは

1957年に

マサチューセッツ工科大学

電気工学・コンピュータ科学の

学士号を取得後

 

ペンシルベニア大学へ進学し

1962年には

心理学で博士になっておられます。

 

世界初の汎用デジタルコンピュータとされる真空管を使った巨大な電算機ができたのが1946年で、米国レミントン・ランド社による世界最初の商用コンピュータが完成したのが1951年です。

日本で富士通が自由にプログラミングができる本格的なリレー式コンピュータを完成させたのが1954年のことなので、ノーマンさんはコンピュータの黎明期に電気工学・コンピュータ科学を研究し、心理学を履修することで人が利用するモノのデザインや、UI(User Interface)といわれるパソコンの画面上のデザインについて研究したすごい人ってことですね^^

 

ノーマンさんが

そんなふうに

時代の人

だったために

 

心理学の世界での

アフォーダンス

よりも

 

ノーマンさんが著書

『誰のためのデザイン?』

の中で使った

(のちにシグニファイアと改める)

アフォーダンス

のほうが広く認知されてしまい

混乱を生んでしまったようです。

 

誤用を認めて、「アフォーダンス」の代わりに「シグニファイア」という言葉を使うように提案するなんて素敵な人だな!

失敗なんてないんだよねというお話はこちら^^

起業・開業・独立の失敗とは?起業したい女性へのメッセージ

2-2. シグニファイアの活用

シグニファイアは使い勝手の良い製品デザインやwebサイトのUIデザインに活用されます。

 

家電などの製品では

どれがスイッチなのか

といったわかりやすさ

シグニファイアは活用されます。

 

また

製品を利用する際の

危険性を低くするために

危険個所を目立たせること

などにも

シグニファイアは活用できます。

こんなステッカーが貼ってあれば

すごく注意しますよね!

UI

User Interface

(ユーザーインターフェイス)

の略です。

 

UI

コンピューターの世界では

PC・スマホなどの機器

を指すこともありますが

 

webデザインの世界では

ユーザーがPC・スマホなどを利用して

情報をやり取りするその画面

を指すことが多いようです。

 

UIデザイン

ユーザーがWeb上のサイトで目的を達成するまでのプロセスをデザインすること

となります。

 

この商品やサービスを

 購入する (人゚∀゚*)

とユーザーが決めても

 

申し込みボタン

がわかりにくかったりすれば

購入をやめてしまう ┐(´д`)┌

こともあるでしょう。

 

ユーザーにできるだけ

ストレスを与えずに

目的を達成できるように

シグニファイアは活用されます。

申し込みボタンが
わかりやすく
立体的になっていたり
そういうことですね^^

シグニフィアの具体例が知りたい方はこちらで^^(リンク)

 

2-3. 保育や介護での活用

シグニファイアはまだ発達途上の子どもや感覚の鈍ってしまった老人などが生活しやすくするためにも活用できます。

 

服の前後がわかるように

子ども用スモックの前面に

アップリケやポケットをつけたり

 

自分のマークを決めて

靴箱やロッカーなどに

同じマークをつけておいたり

 

保育現場で行われているのも

シグニファイア

です。

わたしが通った幼稚園では
『黄色の蝶々』がわたしの
マークでした。
『緑のサル』だった女の子が
『サルより蝶々がいい』と
泣いていたことを覚えています^^

介護施設などでは

視力が落ちている人でも

自分の部屋がわかるよう

目印をつけてあげるなどの

シグニファイア

が活用されます。

 

3. アフォーダンス理論・シグニファイアとナッジ理論

アフォーダンス理論について

お話ししてまいりました。

 

アフォーダンスシグニファイア

についてお勉強していたら

 

ノーベル経済学賞を受賞した

行動経済学者

リチャード・セイラーさんの

ナッジ理論

を思い出しました。

 

こうしてほしいな (・д・`)

っていう目的を

自然に達成してもらうために

できることがある

っていうことです。

 

空港の男性用トイレ(小便器)に

ハエを一匹描く

という

低コスト作戦で

アムステルダムのスキポール空港では

清掃費が8割も減った

という実績があります。

 

男性トイレ汚さずに

 使ってほしいな~ (´・3・`)

っていう目的があり

無意識にハエの絵を狙っておしっこする

という

男性の特徴を利用

している

シグニファイアによって

目的を達成している

のが

ナッジ理論

なのかな?

と思いました^^

 

詳しくはこちらの記事で^^

リアクタンスの意味とは|公式で計算できない心理的な理論?!

コンピュータの世界

webサイトでも

青い文字で下線が引かれている

ものは

リンクしているよ (b゚ェ゚o)

という意味を示す

シグニファイア

ということになるようです。

こうなってると

「こちら」の文字を

クリックしちゃうでしょ?

詳しくはこちらをご覧ください。

 

でも

初めてコンピュータで

webサイトを見た人は

青い文字で下線が引かれている

その意味はわからないですよね。

 

シグニファイアは

人の経験から

その行動を誘導する

というところも

 

自然界に存在する

アフォーダンス

とは違うようです。

 

わたしが5年前に

くも膜下出血で手術入院した

脳神経外科の病棟では

 

病室前の廊下

ところどころの手すりに

スヌーピーなどの

ぬいぐるみが

つけられていました。

 

リハビリに向かう途中に

自分の病室がわからなくなってしまう方もおられるので、目印につけているんです

と理学療法士さんに教えてもらいました。

 

ぬいぐるみ

ステッカーなどより

立体的で目立つ

わかりやすくだけじゃなく

間違えてぶつかっても

柔らかいから危険がない

 

なにより

 可愛くて癒されますよね (´ー`)

病院や施設でも活躍するなんて

ぬいぐるみサイコー!!

 

長い記事を読んでいただきありがとうございました!!

 

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