認知的不協和理論とは|都合よく解釈する一貫性の原理

こんにちは!

キャリアコンサルタントの金子めぐみです。

 

このところ、

意味のわからないカタカナシリーズが続いたので

今回は

意味のわからない漢字シリーズいうことで、

認知的不協和理論

についてご紹介してまいります。

ふだん生活していて、

8文字も漢字が続く言葉なんてなかなかないですよね ( ノ゚Д゚)ノ

 

社会心理学には大きなくくりで

認知的斉合性論

というものがあります。

 

その意味は、

生物学でいう

ホメオスタシス(恒常性)が認知でも起きるよ、

ということ。

 

つまり、

人の心はつじつまが合わなくてもやもやすると

もやもやを勝手に解消する傾向があるよ

っていうことで、

その認知的斉合性論の中に、

認知的不協和理論、バランス理論、A-B-Xモデル、適合性理論

などがあって、それらの理論は

人はどんなふうに意思を決定するのか

っていう意思決定の研究にもつながっていきます。

 

認知的不協和理論を知ると、

自分も含めて人の思考っていいかげんだなぁというか、

ご都合主義だなぁというか……、

人間の脳って、

すごいはずなのに

あんがい適当なのねって ∑(´ε`ノ)ノ

思います。

 

いや、脳はすごいんだけど、

心が自分に都合がいいようにするのかな?

 

う~ん、脳と心って別……??

 

どちらにしても

年を取ればとるほどこだわりがなくなって、

なんでもいいしどうでもいいや ヽ(゚∀゚)ノ

になっているわたしの心って

若いときはそういう原理で動いてたのか―、って

自分の今までをふりかえったりしちゃいました。

 

今回もいろいろな本を読んでみたら

面白い実験をしてくださっている

人の心の研究者さんがたくさんいて、

日本人特有の心の動きなどもわかって

とても興味深かったです。

 

いつものように、

できる限りわかりやすくご紹介しますので

どうぞゆっくりしていってください。

 

さあそれでは、あなたもわたしもみんなけっこう適当な脳をもっていることを知って

あなたあのときこういったじゃない (#`皿´) 

みたいな不毛な争いをしなくなる世界へまいりましょう!

 

1. 認知的不協和理論とは

1-1. 認知的不協和の意味

認知的不協和理論社会心理学の中でうまれた言葉で、アメリカの心理学者レオン・フェスティンガーが提唱しました。

 

冒頭でもちょっと触れた、認知的斉合性理論(一貫性の原理)代表的なものが認知的不協和理論です。

人間の身体には不均衡状態が発生すると、自発的に均衡状態を回復しようとする機能(恒常性)が備わっている。人間の認知システムにもこのような恒常性が備わっているとする理論を認知的斉合性理論と呼び、一貫性の原理とも呼ばれる。代表的なものにバランス理論と認知的不協和理論などがある。

科学辞典より

※バランス理論は後の章でご紹介します

 

「認知的不協和」という状態を

わたしなりの理解でいいいますと、

「つじつまが合わないと気持ち悪いよね」

   って脳は感じてるよー

ということです。

 

それで、「気持ち悪いよね」っていう

不快感、ストレスを持った脳はどうするかっていうと、

不快感をなくそうとします

 

それを

認知的不協和の解消

と呼んでいて、

脳が(心が?)自然と認知的不協和を解消すること

認知的不協和理論

といいます。

やっほう!がんばった~ ヽ( ´3`)ノ 

【社会心理学って?】

社会心理学というと、すこし前には集団心理学、群集心理学というイメージがあったそうです。

現在は、個人の行動も含めてさまざまな人が生活の中でなぜそう感じ、そう行動するのかを理解し、予測をするのが社会心理学です。

 

 

心理学の中でも、社会心理学ってわたしたちの生活に深くかかわっているから、とくにアメリカの心理学者はビジネス、とくにマーケティングに活用したがるような印象がわたしにはあります。

認知バイアスの記事でも書いたのですが、人の心理を本気で知りたい人って悪代官が多いみたい。

わたしやあなたのようなピュアな子羊ちゃんは要注意ですよ~ (゚Д゚;)

認知的不協和とも関係している?悪代官が利用する認知バイアスについての記事はこちら(リンク)

 

1-2. 認知的不協和理論と防衛機制

認知的不協和理論を調べていて、わたしがキャリアコンサルタントの試験のためにさささ~っとうわべのほうだけ学んだ心理学の流れの中にあった、

防衛機制

を思い出しました。

 

認知的不協和理論についての例としていちばんわかりやすいのは、

イソップ物語

「すっぱい葡萄」「キツネとブドウ」などと呼ばれるお話

だと思います。

 

お腹を空かせたキツネくんは美味しそうな葡萄をみつけます。

高いところになっている葡萄を取ろうとして、何度も飛び上がりますがどうしても届きません。

キツネくんは手に入らなかった葡萄を見上げて、

「どうせあの葡萄はすっぱいにきまっている (#`益´)凸 」

といって立ち去っていきましたとさ。

 

 

というストーリーを、あなたも知っていますよね。

 

悔しくって腹が立って、負け惜しみをいっているキツネくん。

童話として子どもに聞かせるお話としては、負け惜しみをいうなんて滑稽だね、みっともないね、というのが教訓なのかな?

 

もやもやした心の不快感を解消するために

あの葡萄はすっぱいに違いない!

決めつけちゃう

これが

「認知的不協和の解消」で、

キツネくんがしたことは

認知的不協和理論

そのものなんです。

 

大昔のヨーロッパの精神科医ジークムント・フロイトさんがすでに、この認知的不協和について(この言葉をつかってはいませんが)理解していました。

フロイトさんは人が自分の心を守るために「否認したい欲求」や「不快な欲求」から様々な方法で防衛することを研究しました。

 

のちに彼の末娘のアンナ・フロイトさんは11種類の

防衛機制(適応論と呼ばれることもあります)

をまとめました。

 

キャリアコンサルタントの試験にでるというので、そのときは覚えました^^

ほかのことよりはすごく興味深かったです。

読んでみるとあなたもきっと、「ああ、そういうことってあるよね~」って思うとおもいます。

 

 

抑圧 受け入れがたい考えや感情や記憶を意識の外に追いやること

反動形成 受け入れがたい考えや感情を見ないようにし、正反対の態度や行動を取ること

分離 感情を切り離して、表に出さないこと

否認 直視せずに、事実として認めないこと

投影 自分ではなく、他の人が持っているようにみなすこと

退行 以前の発達段階に後戻りすること

同一化    ある人の性質を自分に取り入れ、その人と同一になろうとすること

摂取 自分のなかに、自分以外のものを取り入れようとすること。

合理化    もっともらしい理屈をつけ、納得しようとすること

補償 劣等感に対して、別の得意な性質によってバランスを取ること

置き換え 欲求を他の対象に向けて満たそうとすること

昇華 衝動を満たすことが許されない時に、社会的・文化的に価値ある行動へ置き換えること

 

 

そう、上記の防衛機制の

合理化

が、イソップ物語の「すっぱい葡萄」ですね。

 

アンナさんの防衛機制の後、フロイトさんの弟子のメラニー・クラインさんが生後5か月くらいまでの乳幼児でも用いることが出来る基礎的な防衛機制の総称として

原始的防衛機制

をまとめ、その後アメリカのハーバード大学医学部教授であるジョージ・ヴァイラントさんが階層的に4つのレベルに分類しました。

 

ヴァイラントさんの著書に「50歳までに『生き生きした老い』を準備する」っていうタイトルの本があることを知りました、間にあわなかったよ~ (;゚Д゚艸)

「生き生きした老い」はあきらめて、「よぼよぼした老い」を覚悟します (;ω;)

 

 

精神科医のフロイトさんって、

心理学の流れの始まりの頃(つまり大昔)の人なので、

人の「防衛」する心についてその頃からわかっていたなんて

すごい人だなって思いました。

 

わたしは試験のために

さらさら~っと上の方だけ心理学の発展を学んだだけで、

今はわからないことや興味のあることを勉強中という程度の浅い知識ですが、年齢のおかげで「あのときのあの人は防衛していたんだな」「わたし、あのとき認知的不協和を解消しようとしてたのか」みたいに、経験にあてはめることが容易だなと感じています。

 

そして、わたし個人的には

男性の方が、防衛が強い

んじゃないかなって思っています。

 

あなたもきっと、

この記事を読んだら夫や彼氏や父や義父や兄や弟や息子など

身近な男の人が

・誰も責めていないのに自分からいいわけする

・責められる前に相手の(あなたの)弱点を指摘する

・自分の言動の一貫性を主張する

・とにかく自分の行動を正当化する

などの行動をとるところをみて、

防衛しているんだなぁ……

って気づくようになると思います (´∀`;)

 

自分も含めてもちろん女性にも防衛ってあるとおもいます。

わたしはもちろん(自分がハッピーでいるためにね・笑)

都合よく解釈しまくりますし、

正当化しまくります。

 

ただ、自分の一貫性のなさについては

昔からずうっとそうなので、

わたしはそういう人間です ┐(´д`)┌

って開き直っています。

 

だって昨日の自分と今日の自分の考え方が変わるなんて、

あたりまえというか、

人って生きてたら成長してるんだから

そりゃ変わるでしょう、と思うからです。

 

「前にこう言ったじゃないか!」

みたいなこといわれたら、仕方ないから

「前はそう思ったから。今は違う」

っていうしかないなぁ。

 

 

わたしの印象では、

女性の場合なんとなくですが、

若いときは周囲の誰かに理解してほしいし

いろいろとこだわりもあったりするけど

年をとると

ま、どうでもいっか~ ヽ(゚∀゚)ノ

っていうふうに防衛が弱くなる気がします。

 

男性の場合、頑固になるというかなんというか

年を取ると

馬鹿にされてたまるか (*`益´*)

って防衛が強くなるみたい。

 

わんちゃんの場合は男性でも、

最初はまったくいうこときかない感じなのが

だんだん甘えてくるようになるから、

雄犬ってツンデレっていうのか、

憎さなくなって可愛さ百倍

んもう、かっわいい、大好きっ (p*’∀`*q)

ってなるんですけどね~。

※犬は一人しか経験がないので「雄犬は」じゃなくて「うちのラッキーは」ですね^^

認知的不協和が起きるリアクタンスについての記事はこちら(リンク)

 

あ~、こんなこと観察してたら

今生ではもう

犬としか結婚できないかな (´・ω・)

 

 

いろんなことひっくるめて、男性も女性もだけど

人って愛おしいなあ、可愛らしいなあ、

ってわたし、思ってるんですよ~(と防衛)。。。

 

2. 認知的不協和の解消方法

2-1. フェスティンガーとカールスミスの実験

先ほどはわかりやすい例として「すっぱい葡萄のキツネくん」をご紹介しましたが、認知的不協和理論の例としてよく挙げられる実験があります。

 

社会心理学者フェスティンガーとカールスミスがおこなった

「1ドルの報酬実験」(1959年)

です。

 

被験者の学生をふたつのグループに分けます。

 

どちらのグループにも退屈な作業を1時間してもらい、

次に作業をする人に対して

「作業は面白くてやりがいがあった」

という感想を伝えるという決まりです。

 

片方のグループには報酬として20ドル

もう片方のグループには1ドルを与えます。

 

その後、

「作業は面白かったか?」

と全員に尋ねます。

 

すると、

20ドルの報酬をもらったグループは

「面白くなかった」

1ドルの報酬をもらったグループは

「面白かった」

とこたえる傾向がありました。

 

なぜそうした傾向ができたのでしょうか。

 

実際の作業は、

糸巻きを箱に12個並べて、それを取りだすことを30分

留め金のついたボードを回しては元に戻すことを30分

という、意味のない退屈な作業です。

 

どちらのグループも次に作業をする人に

「面白かった」という嘘をついているので、

同じようにストレスがかかっています。

 

報酬として20ドル受け取った人は

充分な報酬によってそのストレスが解消したために

本音として「作業は面白くなかった」といえた、といいます。

 

1ドルだと報酬としては少なすぎる

ストレスは解消せずに、不快感でもやもやします。

(認知的不協和の状態ですね)

そこで、自分の気持ちを納得させるため

「あの作業は面白かった」

無意識のうちに評価したというのです。

 

作業が面白かったと思い込むこと(防衛機制の合理化)で、

もやもやを解消しようとした

フェスティンガーさんたちは考えました。

 

じつはこの1ドルの実験は、

ブラック企業悪質な新興宗教などの

冷静に考えれば割に合わない報酬で仕事をしている

ときに起きている心理といわれているのです。

 

ほんとうは納得いかない報酬だからこそ

やりがいがあるとかスタッフの仲がいいとか

認知的不協和を解消するために

収入以外の面にメリットをみつけてしまうために

搾取されていても仕事を続けてしまう、というのです。

2012年のわたしはそれについてこんなことを考えていました(リンク)

上記のリンク先でご紹介している「にこにこ時給800円」という小説に当時すごく衝撃を受けたわたしは、どうやって調べたのか著者ご本人にメールして、このブログのリンクを貼りました。わたしは中谷章宏さんの本で学んでから「サンキューレター」が趣味になっていて、「ありがとう」や「すごいな!」を手紙やメールにして送ることを続けていました。返信があるかないかなんて気にならないくらいサンキューレターを出していたころなので、まったく期待していませんでしたがなんと、ご本人から返信いただけたのです。わたしが「先生の作品ぜんぶ読みます!」って書いたことに対して「僕のこれまでの作品はずいぶん違うんですよ」って。いい人だなあ!って思ったことを覚えています。企業に対するサンキューレターも、社長さんがちゃんとお返事くださることもありました。たしか、お洋服とかタオルの「しまむら」や駅前にある「日高屋」の社長さんは本や対談の感想を送ったところ「こんど講演がありますからよかったら」って、お知らせしてくださったので直接会いにいきました。自分とはあきらかにレベルがちがうすごい人に対しては人って「期待」しないんですよね、だからこそ返信いただいたらすっごく嬉しい。お仕事以外にこういう楽しみがあったなあの頃っていうことを思い出しました。とりあえず「ありがとう!」とか「読みました、すごいです!」とか、伝えられて不愉快な人はいないんだから、あなたもよかったらサンキューレターじゃんじゃん出してみるといいですよ、期待はしないでね^^

あなたなら、自分も1ドルのグループにいたら

そう答えると思いますか?

無意識のうちにすることだから、

実際にやってみないとわからないけれど、

この実験の被験者って男の人だったんじゃないかな?

 

女の人だったらきっと、

報酬が20ドルでも1ドルでも

「あ~んな意味のない作業、面白くなかったわよ ヽ(*`3´)ノ」 

っていうんじゃないかな、ってわたしは思いました。

 

それどころか逆に、報酬が高いグループの方が

20ドルにうっきうきしちゃって

「面白かった~ d(゚ε゚*)」

っていうんじゃないかな、

素直で可愛いわたしたち女性なら (b*´3`*d)

 

認知的不協和にも関係するのかな、報酬でやる気がなくなるアンダーマイニング効果についてはこちら(リンク)

 

 

【2020.6.13 ごめんなさいの追記】

朝ごはん食べるあいだ、心理学関連のTEDでもみようかなって思ったら、なんとフェスティンガーさんのこの実験のモノクロ映像がみつかりましたビックリ!

被験者には女性も映っていました、勝手に「被験者って男性だったのでは?」なんていっちゃってごめんなさいフェスティンガーさん (ノД`ll)

残念ながらTEDのように日本語訳はついていませんが、報酬1ドルの被験者である女性が得意げに答えている映像では中学校の英語の授業で聴かされた音声くらいにハッキリ「Yes, I enjoyed it. 」っていってます (ノω=`)

でもきっとね、白黒映像の頃の女性だから、「楽しくなかったわ」っていったら失礼にあたるのでは?という、認知的不協和の解消じゃなくてマナーというかエチケットというか、そういう理由で「楽しかった」って答えたんだとおもうな。

っていうこれが、わたしの認知的不協和の解消なんでしょうね (。´_`。)

フェスティンガーさんの認知的不協和理論の実験に興味のある方はこちらで本人が解説しているところを見ることができます(リンク)

 

フェスティンガーさんの3分ほどの実験動画に続いて、なんだか誠実そうな白人男性が認知的不協和理論について解説している動画がはじまりました。ものすごくゆっくりと明瞭に発音してくれているので映画と違って聞き取ることに苦労はないし前の実験を説明していると予測できるのですが、あ~あ、英語圏の人に生まれたかったなぁってすごく思いました(´-ω-`)
っていうのも、「英語をちゃんと学ぼう」という選択肢から逃げているわたしの
認知的不協和の解消
です。
人の心ってこんなふうに自分の行動に対していいわけしちゃうんです、というお話に続きますよ~ ┐(´д`)┌

2-2. 喫煙者のいいわけ

認知的不協和理論の例としてよく挙げられるのが

たばこを吸う人の心理

です。

 

認知的不協和を解消するために人がおこなうパターン

はいくつかあるので、それにあてはめていきますね。

 

たばこを吸う人が

「たばこは身体に悪い」

という認知によって、

認知的不協和の状態になっています。

 

解消方法のパターンにあてはめると、

 

【行動を変える】

・たばこをやめる

・吸う本数を減らす

・吸う条件を決める

【不協和な認知要素のいずれかを矛盾のないものに変える】

・たばこが身体に悪いのではなく、たばこを吸わずにはいられないストレス状態が悪い

・自分はそれほどたくさん吸う方ではない

【不協和な認知要素の重要性を低下させる】

・ヘビースモーカーでも長生きしている人もたくさんいる

・たばこをやめて太ったり、糖尿病になったりする人もいる

【協和的な新たな認知要素を加える】

・喫煙によって解消されるストレスは大きい

・喫煙で頭がスッキリすると仕事の効率が上がる

・喫煙によって間食せず肥満になりにくい

 

というように認知を変える考え方をするようです。

 

最初の「行動を変える」で、あっさりとたばこをやめられればいいですけれども、難しいだろうなあと思います。

わたしはたばこの匂いが嫌いなので吸ったことはありませんが、お酒をやめられない自信はあります(笑)ので、やめられない気持ちはものすごくわかります^^

 

3. 認知的不協和理論以外の認知的斉合性理論

3-1. バランス理論とは

人は認知的不協和の解消をする、っていう理論には

バランス理論

というものもあります。

 

バランス理論は日本のことわざでいうと

 

坊主憎けりゃ袈裟まで憎い щ(゚Д゚щ)

あばたもえくぼ ((*´∀`*))

 

っていうことです。

 

ちなみに英語では

 

He who hates Peter harms his dog.

ピーターを嫌う人は、彼の犬もいじめる(やめてー)

Love me, love my dog.

私を愛するなら、私の犬まで愛しなさい(すてきー)

 

というのがあるそうです。

 

バランス理論はオーストリア出身の心理学者フリッツ・ハイダーさんが提唱しました。

人と人の関係、好き嫌いや印象の良さ

(+)(-)で表して掛け算したとき

答えがマイナスになる場合には

認知的不協和があるので心がもやもやして、

バランスを取ろうとする

という理論です。

 

ハイダーさんって数学好きなのかしら、理系コンプレックスかしら

 

 

下の図で、

Pがあなたです。

 

Oは、あなたがこれからつきあおうかな?ってまだ決めかねている彼です。

 

Xは、エックスジャパンです。

あなたは、彼に対してどちらかといえば好印象

⇒PとOの関係はプラス(+)

 

彼は、エックスジャパンの大ファン

⇒OとXの関係はプラス(+)

 

ここで、あなたが

エックスジャパンが好き(+)なら

(+)×(+)×(+)=(+)

なのでバランスが取れていますね。

 

あなたはきっと彼とおつき合いして

大音量でエックスジャパンを聴きながらドライブしたり、

カラオケでニワトリの首を絞めたような彼のハイトーンボイスにビックリしたり、

楽しいおつきあいが続いていくことになるでしょう、どうぞ末永くお幸せにね♡

 

 

では、あなたが

エックスジャパンを嫌い(-)だった場合は

OとXの関係は(-)になりますから

(+)×(+)×(-)=(-)

になってしまいます。

 

あなたが

彼をけっこう好きでつきあってみたいけど

エックスジャパンはちょっと嫌い

くらいだったら、

エックスジャパンを一度じっくり聴いてみようかな ((´∀`*)) 

とか

彼が好きなのはエックスジャパンだけじゃないはず d(゚ε゚*)

とか

自分のほうでエックスジャパンに対する印象を変化させたり

エックスジャパンの重要度を下げたりして

心理的なバランスを取り、

彼とつきあう ヾ(*´▽`*)ノ

ことを選びます。

 

 

あなたが

彼は好印象だけどよく知らない

エックスジャパンは大嫌い

という感じだったら、

エックスジャパンが好きだなんて信じられない (`Д´)

とか

エックスジャパンだけは好きになれない (乂`д´)

とか

自分が彼のために意識を変化するのは無理だということで

心理的にバランスが取れず

彼とはつきあわない (`‐ω‐´)

と決めてしまうかもしれません。

 

 

お仕事に関しても、

あなたの心の中ではこうしたバランスを取りながら

あなたは意思決定しています。

 

お給料はいいけど、会社が遠くて通勤がたいへんそう

とか

お給料は安いけど、大好きなことが学べる

とか

収入は自分次第だから歩合給の仕事がいい

とか

収入はわからないけどやりたいことを仕事にしたいから起業する

とか、

自分の心がどれを重要視しているかなどによって

バランスが取れそうなところでお仕事を選んでいるのが

わたしたちなのですね。

 

女性の場合は結婚や出産によって生活が大きく変化するので、

8つの球でジャグリングしているみたいに

バランスをとるのがすごく難しくなっちゃうのだと

わたしは思います (´-ω-`)

 

 

別の例でいえば、この章の最初に

坊主憎けりゃ袈裟まで憎い

っていうことわざをご紹介したように、

だいっ嫌いな人が持っている、愛用しているものだと

根拠なくそのものの評価が下がってしまう

のがわたしたちの心理です。

 

逆に、

あばたもえくぼ

っていうように、

だあい好きな人が愛用している、紹介しているなら

 

 きっといいものに違いない!

 きっと美味しいに違いない!

 なんだかわからないけどほしい!

 

っていう気持ちになるから、

好感度の高い芸能人さんがCMしたり、

ネット上でのインフルエンサーさんたちが

企業から報酬をもらったりアフィリエイト報酬を得たりするのですね。

 

3-2. A-B-Xモデル

アメリカの社会心理学者セオドア・ニューカムさんは、

ハイダーさんのバランス理論を二人の人間でのコミュニケーションに応用しました。

 

ニューカムさんは

A-B-Xモデル

として、

Xを事象やもの(こと)とした場合

AとBのコミュニケーションについて研究し、

それぞれの関係には

 

バランス(balance)

AとBが好意的な関係にありXに対する評価(態度)も一致している

インバランス(imbalance)

AとBは好意的な関係があるがXに対する評価(態度)が食い違っている

アンバランス(unbalance)

AとBとが非好意的な関係にある

 

の3つの形態があるとしています。

 

インバランスのときには

自分がXに対する評価を変えるか、相手に変えてもらうように働きかける

ような行為がみられやすく、

アンバランスのときには

Xに対する評価を相手とは違う方向に修正しようとする

のだそうです。

 

これもまさに「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」ですね (ノロ≦*)

 

さてそれでは、

ここでもあなたには自分事として感じてもらいましょう^^

 

Aはあなたです。

 

Bは結婚20年を迎えた夫です。

 

Xは……なににしましょうか、

あなたが嫌なこと。

20年連れ添った夫でもやっぱり許せないこと、やめてほしいこと。

喫煙とか飲酒だとありきたりだしなぁ。

キャバクラ通い?

もっと「うへー」って感じがいいなぁ。

よし、こうしましょう。

 

Xは、休日の夫の過ごし方です。

結婚後30㎏以上体重が増えた夫が

だらしない服装でテレビの前に横になって

ポテチとプチシュークリームを交互に食べて

指は服になすりつけ、

コーラのビール割りを飲んで豪快にゲップしつつ

ときどきの穴に指を突っ込んでその臭いを嗅ぎながら

高額で購入したアイドルのDVDを眺めて

ここぞというところで画像を停止させて

にやにやすること。

そして、その姿をあなたが見てみぬふりをして

せっせと家事にはげんでいると

「夕飯まだ?今日、なに?」

と顔だけあなたに向けてかならず尋ねる夫。

 

そんな男とは結婚しないわよ~

という声が聞こえてきそうですが、

ここはまあひとつ、そういうことで (´-ω-`)

 

 

あなたと夫はラブラブではないにせよ

20年も一緒に暮らしてきた相手ですから

この状態はインバランスになります。

 

あ、でも、嫌いだけど一緒にいるというような場合は

アンバランスになるわけですね。

世の中にはいますよね、

そんなに嫌なら別れればいいのに

っていう感じの口喧嘩を人前でもしちゃうご夫婦。

 

AとBの関係性が良好ではなくて

アンバランスだとしたら、

大嫌いな相手のXに対する評価が

自分とはまったく違うということで

認知的不協和な状態にはならないので

めでたしめでたしなのだな。

 

 

ええと、AとBの関係性が良好な

インバランスなご夫婦である

あなたは、

自分がX(夫の休日の過ごし方)に対する評価を変える

ためになにをするでしょうか。

 

・自分もそのアイドルの良さを発見するよう努める

・自分も一緒におやつを食べてゴロゴロする

・自分から夫に「今日の夕飯なに?」と尋ねる

 

いろんなことができそうですねぇ。

 

でも、それがうまくいかない場合には

相手にX(夫の休日の過ごし方)に対する評価を変えてもらうように働きかける

わけですが、どうしますか?

 

・健康のためにもそうした休日の過ごし方は良くないと伝える

・自分のやる気までなくなるから家にいないで欲しいと訴える

・掃除機で夫をつついたり、邪魔だからと蹴とばしたり踏みつけたりする

 

どうなんでしょう、Xはそう簡単には変わらなさそうですねぇ。

 

A(あなた)とB(夫)の関係性が良好なまま、

X(夫の休日の過ごし方)を変化させるのが容易ではないから、

夫婦の関係のほうがちょっとずつ悪化しちゃうのだろうなと思います。

 

新婚さんの頃ならお互いにXに対する評価を変えていこうと思うだろうけど、

20年も経っちゃったらねぇ…… (´ω`)

 

これが、A-B-Xモデルです。

 

4. 認知的不協和理論でわかる国民性

4-1. 実験結果は人種(文化)で変わる

これまでにわたしがこのサイトでご紹介してきた心理学の実験結果って、アメリカの大学でおこなわれたものが多かったです。

 

認知的不協和理論に関する実験では、たまたまなのかそうした目的があったのかわたしの読んだ本ではわからなかったのですが、カナダ人と日本人で実験結果に違いがあったのだそうです。

 

カナダの州立大学、ブリティッシュコロンビア大学のスティーブン・ハイネとダリン・リーマンの実験によって、認知的不協和を解消しようとする態度には地域差があることがわかりました。

 

実験はこのようなものでした。

 

被験者(カナダ人と日本人)はいくつかの質問に答えた後、40枚のCDの中から自分が欲しいと思うCDを10枚選び、好みに応じてランクをつけるように依頼される。

 

実験はここで終了することとなっており、その後、謝礼として2枚のCDを示され、1枚選んでほしいと言われる。

その2枚は、本人が5位と6位にランクしたものになっており、本人が中位にランクした同程度に好きなものから選択することになる。

 

その選択が終わった後に、もう一度10枚のCDにランクをつけなおすことを依頼される。

 

この実験での仮説は、

自分が報酬として選んだCDが

中位のランクにあることに認知的不協和を感じるため、

二回目のランキングの際には

選んだCDのランクを上げるのではないか、

また、

自分が選ばなかった方のランクは逆に下げるのではないか、

ということです。

 

カナダ人は予想通り

認知的不協和理論

の結論と一致しました。

 

一方日本人

そうならなかったのです。

 

あなたは、なぜだと思いますか?

わたしは、日本人の好み(好き嫌い)って、

自分が選んだものをもらったくらいでは変わらない

のかもしれないな、と思いました。

 

中位のランクから選ばされて、

もらえるのだからまあどちらかを選んだという、

それだけのこと

って。

 

あとひとつ考えたのは、

報酬のCDを選んだすぐ後にランクをつけなおした

っていうのがなんていうのか、

おっとりしている日本人にとっては

まだ心に変化が起こっていなかったんじゃない?

って思いました。

 

もしかして、翌日とかにランクをつけなおしたら、

自分が選んだCDっていいよね~

っていう認知的不協和の解消が起きていて、

カナダ人と同じ結果になったかも。

 

それに、音楽に対する興味があるかないかっていう

個人差もあるよねぇ、と思います。

(何人が被験者になったのかはわかりませんでした)

 

すっごい音楽好きなら、

そう簡単にはランキングを変えないんじゃないかな。

 

 

この実験に

ん?

って思ったのかどうかまではわかりませんでしたが、

アメリカのミシガン大学教授、北山忍さんは同じ実験を設定を変えておこないました。

 

先ほどと同じように、CDにランクをつけるという実験ですが、

自分のランクに加えて、

あなたの親しい友人だったら、どうつけると思いますか?

という、「自分に近い他人」を意識させる行動をとってもらいます。

 

その後、先ほどと同じように自分の5位と6位から報酬としてCDを選んでもらいます。

 

そして、再度自分のランクのみをつけなおしてもらったところ、

自分が選んだCDのランクを上げ、選ばなかったCDのランクを下げる

という、先ほどのカナダ人と同じ結果が生じました。

 

北山教授は、さらに違う設定の実験もおこないました。

親しい友人のランクをつけることを依頼するかわりに、

目がこちらをみているイラストが描かれているポスターを壁に貼ったのです。

 

すると、やはりこの場合にも日本人は

認知的不協和理論

結論通りの行動をとりました。

 

 

日本人は「他人の目」を意識することで、

自分の行動に一貫性があるかどうか

ということを意識するようになったようです。

 

北山教授の実験によって日本人は、

他人の目があるところとないところでは

行動が変わる傾向があることがわかりました。

 

 

この実験について書かれていた

「衰退の法則」は、

「日本企業を蝕むサイレントキラーの正体」

という副題のついたビジネス書です。

 

わたし、いつもならこういう系統の本は読まないです。

この本は、認知的不協和理論について記事を書こうと決めて、

どんな本を読もうかなあ……

って調べていたら、たまたま検索で出てきたサイトで紹介されていました。

 

心理学系統の本だけだと、

認知的不協和理論がどんなふうに

わたしたちの生活に影響しているかがわからないかなって思って

一冊だけこのビジネス書をアマゾンで注文しました。

 

ビジネス書ってすっごくいいなと思うのもあるけど、

内容が薄かったり、偏った意見をしたり顔で語ってるみたいな感じの

独りよがりな印象だったりする本も多いなと思います。

 

「破綻企業の裏側」

みたいなことを書く本って、下世話な感じがするし、

実際に経営者でもない人が書いていたりすると

わたし、

行動もしていない人が、頑張って失敗しちゃった人を

馬鹿にしているみたいで好きじゃないのです。

 

この本は、そういう印象がまったくなくて

どれだけ頭が良かったらこんな本書けるんだろう ゚+(b゚ェ゚*)+゚

っていうくらい、自分がなぜそういう意見を持っているか

ちゃんと説明している本でした。

著者の小城武彦さんはご自身も経営者としていくつかの会社で取締役をされ、その後大学院で経営学を学ばれたとプロフィールにありました、すごいな!!!

どんなふうにこの本が書かれたかがわかるところを一部抜粋しますね。

破綻企業の事例を調べるとしても、何をどう調べるかが重要である。やみくもに調べても共通項を見いだすのは難しい。情報量ばかりが増えてしまい、何ら示唆を得ることができなくなるのが関の山だ。

 そんな事態を回避するためには、個別の事例に当たる前に、分析の視座、すなわち「こんな視点で企業の内側に迫ってみよう」というわれわれなりの仮説を持っておくことが重要である。

「衰退の法則」小城武彦 東洋経済新報社より抜粋

 

この本で紹介されていた北山教授の実験についての論文(っていうのかな?)がPDFでみつかったので、興味のある方はどうぞ^^

他者の存在と文化的自己観が認知的不協和に及ぼす影響

 

 

知人の存在と文化的自己観が認知的不協和に及ぼす影響

 

5. 認知的不協和理論は意思決定につながっています

認知的不協和理論についてご紹介してまいりました。

 

あなたもわたしも普段の生活の中で

認知的不協和を無意識に解消しているみたいです

っていうお話でした。

 

3章でご紹介した

バランス理論A-B-Xモデル

そう、坊主憎けりゃ袈裟まで…のあれですが、

とても個人差が大きいんじゃないかなと思います。

 

精神面が成長すると、

視野が広がって不要なこだわりがなくなって、

相手のいろんなことをゆるせるようになって

相手のどんなところも

受けいれることができるようになりますよね?

 

たとえば一緒に生活している人

ああしてほしいこうしてほしい

っていう

期待

をする人(20代までのわたしだな・笑)

必死でバランスを取ろうとイライラしたり、

Xに対する評価を変えてほしいってムカムカしたりします。

 

それって自分の心が疲れちゃう

不機嫌で波動は下がっちゃう

いいことないはず。

 

年を取ったからなのか

自分とはすごく違う生き物である

男の子と雄犬ちゃんと

長く一緒に暮らしたおかげなのか

どんどん防衛がなくなって

もともとあまり言動には一貫性がなかったわたしが

さらに

認知的不協和でいいじゃ~ん ヽ(o゚∀゚o)ノ

になっているんだなぁということもわかりました。

 

わたしはもっと早く

今の状態になりたかった

たとえば

バランス理論A-B-Xモデル

を知ってるだけだって

自分がなぜイライラしているのか

わかったはず。

 

わたしは、ぜんっぜんグローバルじゃない環境で

自分はどうしたら幸せになれるんだろう

みたいに自分のことばかり、

目の前のちっちゃなことばかり考えて生きてきました。

能力不足で起業したからいつでもやらなくちゃいけないことがなくならないし、それなのに仕事ばかりの人生なんて自分らしくないから家事をはじめとするやりたいことはいつでも山盛りあってそれもこなしてたから、今みたいに興味のあることを調べたりする余裕もありませんでした。

ずうっとうっすら興味があった人の心の動きについて知ること

2012年のブログを見ても、お仕事にすんごく興味というか疑問をもっていたことがわかります(リンク)

こんなふうに国民性に違いがあることを知ること

日本の女性がお仕事選択するときに

こんなことを知っているといいよ (σ´∀`)σ

とお伝えできるといいなと思います。

 

あのときのわたしが知っていたら

もっと早く今みたいに楽になっていただろうな、

っていうことを

たくさんの情報から

ぎゅぎゅっと濃縮して

 

それを

わかりやす~く ヽ(o゚ω゚o)ノ

あなたのハッピーライフ

幸せなお仕事選択

役立つよ~うに (d゚ω゚d)

 

ご紹介していこう

って思っています。

 

長い長い記事を読んでいただき、

ありがとうございました!!!

 

また別の記事でお目にかかりましょう。                                       

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