こんにちは!キャリアコンサルタントの金子めぐみです。
今回もまた、「認知バイアス」がテーマのお話となります。
前回は、女性が大好きな消費活動にまつわる「認知バイアス」について、
現代のマーケティングは人の心理を利用してますよー、
女性が大好きなお得感や
今買わなくちゃ損しちゃう!
みたいな気持ちは
認知バイアスですからねー、
ということを中心に
女こどもをかどわかす
マーケティング悪代官には要注意!!
というお話となりました。
女性の大好きなお買い物にまつわる認知バイアスのお話はこちらで
今回は、やはり女性が大好きな恋愛にまつわる「認知バイアス」について、
おもしろいな、女性が知っておいたらいいかも!
とわたしが感じたことをご紹介してまいります。
一般的な認知バイアスの名称とその意味や例などは
他の心理学系やビジネス系のサイトでたくさん紹介されているので、
そうしたものを求めている方はここでご退出くださいませ^^
わたしは離婚してから
女性は経済的に自立していたほうがいいな
と実感しました。
認知バイアスを知る前に女性の自立について考えた記事はこちら
だから、こんなにも
「女性のお仕事」「女性とお仕事」
について
興味があるのだと思います。
現代の若い女性たちはわたしの世代(今50歳!)の女性よりも
一生お仕事をすること前提に
お勉強している人が多いように感じますが
それはそれで大変そうだなぁとも感じます。
わたしの世代の女性たちも、わかい世代の女性たちも、
あなたがちょっとでも
「知っててよかった~、金子さんサンキュッ!!」
って思えるような記事にしたいです。
どうぞゆっくりしていってくださいね^^
それでは、女性が知っておきたい認知バイアスの世界へまいりましょう!!
もくじ
1. 進化心理学でみる認知バイアス
1-1. 下位自己とは
意思決定をするとき、わたしたちは7人の下位自己に舵を取られているという考え方があります。
下位自己にはそれぞれの役割があり、
人間が進化するため
という目的をもって意思決定を下しているはずだというのが、進化心理学の考え方です。
ひとりの同じ人でも、そのときにどの下位自己が活性化しているかによって、考えることも行動も変わってくるということです。
あなたの中にもいる7人の下位自己を簡単にご紹介しておきますね。
【自己防衛の下位自己】
自分を守るための下位自己です。
暗い場所でひとりになる、見知らぬ人の怖い表情を目にする、陰惨な事件を知る、身体への危険を察知するなど、自分を守る必要があるときに活性化します。
認知バイアスの「バンドワゴン効果」のように、ほかの人がみんな「それがいい」と評価すると自分もそうしたくなるというのも、自己防衛の下位自己が活性化しているからなのだとか。
人混みの中ではその人々に溶け込みたい、というのはある意味自分を守ることでもあるのですね。
【病気回避の下位自己】
病気を回避するための下位自己です。
ほかの人のくしゃみや咳がきこえたり、病変した皮膚を見たり、悪臭を嗅いだりすることで活性化します。
おもしろい実験が紹介されていました。
カップルがセックスをする際、部屋の中や相手から「嫌な臭い(ここではいたずらグッズのおならの臭いがする液体を少し使っていました・笑。そんな商品があるなんてさすが米国)」が漂っていると、コンドームを使う割合が増えるのだそうです。
【協力関係の下位自己】
他人との協力関係をよくするための下位自己です。
学生時代の友人から嬉しい手紙を受けとったり、会社の同僚にランチをごちそうになったりといった人とのかかわりで活性化します。
また、人から拒絶された気分のとき、利用されたと感じるときなどにも活性化します。
SNSで「いいね!」の数が気になったりするのもこの下位自己の働きです。
【地位の下位自己】
集団の中で地位を確立するための下位自己です。
自分が集団の階層のどこにいるか、誰かに下に見られてはいないかなど気になるとき活性化します。
誰かが失礼なことをして謝らなかった場合、その無礼な人に対して男性なら殴り合いをする、女性なら仲間から締め出すといった方法をとって解決しようとする働きなどは地位の下位自己です。
【配偶者獲得の下位自己】
子孫を残すために必要な配偶者獲得のための下位自己です。
現実や空想の配偶者候補によって活性化されるほか、セクシーな広告、ロマンチックな映画や小説、男性の場合は女性の下着などによっても活性化されます。
他の下位自己に比べて、男女差があるのが特徴です。
【配偶者保持の下位自己】
よい配偶者をみつけたら、その関係性を保持するための下位自己です。
長期にわたる関係をたたえたり、おびやかしたりする合図となるものによって活性化します。懐かしく良い思い出のアルバムを見たときや、配偶者に異性が色目をつかっているように感じたときなどです。
【親族養育の下位自己】
子どもたちを養育するための下位自己です。
自分の子どもに接しているときだけでなく、可愛らしい赤ちゃんを目にしたときや、赤ちゃんの泣き声を聴いたときなどにも活性化します。
自分の血を分けた子どもだけでなく、幼い弟や妹、いとこ、孫、甥や姪、子犬や子猫といった困っている弱い立場のものが適切な世話と注意を受けられるように手を差し伸べるのが親族養育の下位自己です。
このような7つの下位自己があるために、
同じ人でもどの下位自己が活性化しているかによって違った意思決定を下す
ということになるのですね。
わかりやすくするために(なるといいな)、一例を。
ある若い男性がいます。ここではカツオとしましょう。
カツオにある部屋に入ってもらいます。
部屋の中には知らない男性が5人ほどいます。
カツオよりも10歳以上年上で、全員が難しい顔をしています。
さあ、カツオの気持ちになってみてください。なんだか怖いですよね~(笑)。
カツオの自己防衛の下位自己が活性化します。
そのまま、カツオには別の部屋にはいってもらいます。
そちらの部屋には、カツオと同世代の若者がたくさんいて、車のカタログを見ながら雑談しています。
カツオとは中学校で同じクラスだった友達も何人かいて、カツオもすぐに会話に加わります。
「やっぱ、ぜってーBMWだよなあ。スポーティでカッコイイよ」
「そうそう、メルセデスってなんかじじいって感じだよな」
若者たちは全員、BMWの方がメルセデスよりもいいと褒めまくっています。
「なあ、カツオはどっちがいい?」
カツオは密かにメルセデスに憧れていて、いつか成功者になったら購入したいと思っていますが、
「やっぱBMWかな」
と答えてしまいます。
別の日、カツオは趣味の福笑いサークルに参加しています。
その日は男性6人、女性3人が参加していました。
女性の中には、カツオが想いを寄せているカオリちゃんもいます。
福笑いをはじめるまで、男性陣は車の話をしています。
「いつかはメルセデスに乗りてーよなー」
「そうそう、成功者っていえば、やっぱベンツだよベンツー」
「カツオは?将来、なにに乗りたい?」
カツオも日ごろから、成功したらメルセデスに乗りたいと考えていますが、
「ぼく?ぼくはBMWだね。成功したからベンツっていうやつ多いけどさあ、なんかセンス悪くね?田舎臭いっていうかー。そもそも、車って値段じゃないよね。ぼくきっと成功するけどさ、もしかしたら、一生スバルかもしれないなー、マツダも捨てがたいけどなー」
と答えてしまいます。
見知らぬ恐い顔をしたおじさまたちに囲まれて、
【自己防衛の下位自己】が活性化
していたカツオは、認知バイアスの「バンドワゴン効果」で
ほかの人とおなじ意見
として、BMWを選んだのです。
集団の中に溶け込んで自分を守るために、「ほかの人とおなじ意見」を口にするという意思決定をしました。
大好きなカオリちゃんがいた福笑いサークルでは、
【配偶者獲得の下位自己】が活性化
していたカツオには、バンドワゴン効果の認知バイアスが働かず、
あえて大多数の意見とは違うことを口にします。
これは、カツオの下位自己が配偶者獲得のために
「独自の存在になりたがり」「人とは違う意見で目立ちたがった」
のです。
カオリちゃんに愛されたい、愛されるまでは無理でも今このとき、注目されて一目置かれたい、という意識が強く働き、あえて個性的な意見を口にしたのですね。
こんなふうに、
「成功したら、メルセデスに乗りたいなあ~」
とぼんやりと考えていたカツオですが、
そのとき活性化している下位自己の働きによって
「やっぱBMWかな」
と、周囲の意見に合わせてしまったり、
「メルセデスは田舎臭い、BMW……いや、スバルかマツダ」
と、ものすごく個性的な意見を口にしてしまったり。
人の心の動きって、おもしろいですね。
何を基準にするかによっても変わります
ところでカオリちゃんの反応はどうだったのか、気になるところですね^^
おなじ日に参加していた早川さんはカツオの車の趣味が個性的なことにしきりに感心していて、実家が不動産業を営んでいる花沢さんは「ベンツならうちの父ちゃんがもう持ってるしね~」とにこにこしていたようです。
※カツオの下位自己による意思決定に関しては、米国での実験や研究とは関係なく、人にはこうしたことが起こるという一例で、金子めぐみによるフィクションです。
1-2. 性別によって違う下位自己
ご紹介した7つの下位自己のうち、【配偶者獲得の下位自己】だけが男女で違う働きをします。
これは女性が知っておくと役立つかもしれないなあ、と思ったのでご紹介しますね。
【「おれに気があるぞ」の実験】
魅力的な女性モデルの写真をいくつか用意します。
女性モデルは全員がまったくの無表情です。
被験者の男性を集めます。
これからおこなうのは、女性の「微表情」を読み取る実験だという説明をします。
一部の男性には、魅力的な女性が男性に夢中になってしまうという映画の1シーンを見てもらいます。
用意した女性モデルの写真を被験者に見せ、表情からなにか読み取れるかを質問していきます。
すると、ロマンチックな映画のシーンを見ることで【配偶者獲得の下位自己】が活性化していた一部の男性のほとんどは、モデルの女性の表情に「性的な関心」が隠されているとこたえました。
つまり、男性は【配偶者獲得の下位自己】を活性化させることで、魅力的な女性が無表情でいたとしても「おれに気があるぞ」と捉えてしまう、ということです。
研究者チームはこれを「異性感知バイアス」と名づけていました^^
猿の雌は発情するとお尻を真っ赤にして周囲の雄に「お知らせ」するようですが、人間の女性は自分の排卵期すら気づかないくらいなので(このあと、無意識の行動に排卵期が影響を与えているお話をしますね!)あんまり発情もしませんし、もちろんそれをお知らせしたりもしませんよね。
そうすると、男性が配偶者を獲得するのはとても、とっても難しいことになってしまいます。
(「磯野く~ん、私と結婚して~」ってズバリ告白してくれる花沢さんみたいにオープンな人ばかりならいいですけれども・笑)
認知バイアスの最初の記事で、「煙感知器の原理」のお話をしました。
認知バイアスの最初の記事を読んでいない方はこちら
人間は「予想がはずれたとき、被害が大きいのはどっち?」ということを判断して大きな損失をしないように意思決定に反映させています。
目の前に魅力的な女性がいて、
「あなたに興味があるわ♡」
という表情をしていたことを見逃してしまうというのは、男性にとって
おおき~~~な損失 (艸゚Д゚ll)
です。
男性が魅力的な女性の表情を「おれに気があるぞ」っていうふうに勘違いして読み取ってアプローチして振られちゃう、っていうのはちょっと恥ずかしいとか傷つくとかいう程度の、
ちっちゃな損失 (;゚∀゚)
なのですね、魅力的な女性を配偶者にするという一大事の中では。
経験則からそうした行動を取るようです
だから、男性は
見逃しちゃうくらいなら、勘違いでもいいから声かけちゃう ε= ┌(;´゚ェ゚)┘
ほうがいいのです。
それに、相手には気がなかったとしても、こちらからの接触で徐々に好きになってくれる可能性だってありますしね。
ただ、この「異性感知バイアス」はもしかしたら、ストーカー行為のようにエスカレートしちゃうのかもしれないです。エスカレートしてストーカー行為になるというよりは、ストーカー本人が最初からもっている資質のようにも思えますけれども。
このあたりのことも、いつか理解することができたら記事でご報告いたしますね。
集中できれば危険から逃げられるかも
2. 女性ならではの認知バイアス
2-1. 排卵期には無意識のうちに意思決定が変わる
女性は、妊娠可能な排卵期の一週間、無意識に意思決定が変化しているということがわかっています。
排卵があることを、痛みやひきつった感じの違和感、お腹の張りなどの症状で自覚できる女性もいるようですが、忙しく日々を過ごす現代女性のほとんどは気づかないことが多いようです。
あなたは排卵、気づきますか?
わたしは鈍感なのか、排卵に気づいたことなんて一度もないです。
生理痛はしっかりがっつりありますし、栄養状態がいいのか(笑)経血量は多くてドバドバでますけれども、排卵って?っていう感じです。
認知バイアス?わたしの仕事は生理のときすごく面倒なときも・2012年のバル―ナッツブログ(リンク)
マーケティング学の助教授、クリスティーナ・デュランテと研究チームはホルモン避妊薬(ピル)を服用していない女性を集めて「全身の健康状態を調べるため」として尿検査をおこない、排卵期を調べます。
女性たちには「なんでも好きなものを買えるとしたら」として、あらかじめ用意した衣料品から好きなものを選んでもらう架空のネットショッピングを楽しんでもらいます。
衣料品には
「派手でセクシー、肌の露出の高いもの」
と
「控えめでおとなしい印象のもの」
があります。
研究に参加した女性たちは、だれもが排卵期には「派手でセクシー、肌の露出の高いもの」を選ぶ傾向になったといいます。
女性たちは自分の排卵期を知らされてはいないので、選んだ理由を「ちょっとセクシーな服もいいかなと思って」や「パーティ気分だったの」とそのときの気分のせいだと答えました。
また、別の研究でジェフリー・ミラーさんたちは「紳士クラブ(別名ストリップクラブ)」で生計を立てているプロのストリップダンサー女性18人を対象に、チップの金額と排卵周期に関連があるかを調査しました。
60日間にわたってチップの額を記録してもらい、排卵期をそれぞれ特定したところ、多い人では排卵期にはその他の機関のほぼ二倍のチップを稼いでいました。
無意識のうちにセクシーなポーズを多く取るなど、排卵期の女性の行動がこの結果につながったようです。
このサイトに遊びにきてくださっている女性にそうした方がいるかはわかりませんが、
「どうしてあんな男と寝ちゃったのかしら」
「ついうっかり、デートの誘いを受けちゃったわ」
と、あとになって後悔するような恋愛にまつわる出来事があるとしたら、
そのときもしかしたら排卵期だったのかもしれませんね^^
逆にいえば、排卵期かもしれないなあ、っていうときにはあなたのようなカモを狙っているサイコパスにつかまらないためにも、あんまり新しい出会いは求めないほうがいいのかもしれません (゚-゚;)
認知バイアスも利用する?サイコパスの記事を書きました
2-2. 不況時に化粧品に散財する
アメリカの社会心理学者サラ・ヒルさんとその同僚の調査で、女性は美容につかうお金を贅沢ではなく必需と捉えていることがわかりました。
あなたは収入が減ったとき、どの出費を削りますか?
(あー、ダーリンのお小遣いを減らす~、なるほどね^^)
経済が低迷しているとき、消費者の出費は減少し、とりわけ必需品ではない贅沢品への出費は減るのだそうです。
ヒルさんたちが不況時の女性の出費を調べたところ、
「女性はほとんどの製品にあまりお金をかけなくなるが、みかけを良くする製品にはよけいにお金をかけるようになる」
という結果になったそうです(すげー)。
米国では記録的な売上高の減少に苦しんでいた2008年、化粧品メーカーのロレアル社は5.3%の売り上げ増加を達成しました。
こうした「一見不合理に見えること」が起きるのは、
「厳しい時代には、よい仕事に就いている望ましい男性を惹きつけることが、ふだんにも増して重要になるからだ」
という理由なのだとか(うへー)。
2-3. 要注意!これも排卵期の認知バイアス
結婚相手にするなら……
あなたはどんな人がいいですか?
(もうしちゃった人も、夫はいないと思ってイメージしてね)
さきほど、排卵期には無意識のうちにセクシーな服装を選びがち、という実験をご紹介しました。
排卵期にはストリップダンサーのチップが多くなるということも。
もうひとつあったんです、衝撃的な実験結果が……。
それは、排卵期の女性は男性選びで勘違いを起こしやすい
ということ。
ワイルドでセクシー(って、どんな人?笑)、ハンサムで背が高くてカリスマ的。
けれど、約束は破るし浮気は日常茶飯事、どうしようもなく信頼できない男。
こんな感じの、結婚相手には向いていないはずの男性のことを、非排卵期の女性なら
「素敵だけど、結婚相手には向いていないわ」
と冷静に判断できるのに、
排卵期の女性は
「素敵!私ならこの人をきっと変えられる。子どもができれば落ち着いてくれるはず」
などと、勝手に「結婚相手に向いている人になる」と思い込んでしまうのだそうです。
実験は、テレビ電話でおこなわれました。
被験者は女性です。
ふたりのまったく違ったタイプの男性(実際は俳優)が用意されます。
ひとりは、まずまずの見た目、落ち着いていて優しさがあり、結婚を前提とした交際を求めているという望ましい性質があるものの、内気で退屈、自信がなさそうな男性を演じます。
もうひとりは、たくましい肉体と人を惹きつけるカリスマ性のある美男。女性を楽しませる会話も得意で主導権の握り方も心得ているけれど、信頼できないし頼りがいもないという男性を演じます。
ふたりの男性との交流のあと、女性はそれぞれの男性を評価します。
結婚相手として意識した場合の評価は、非排卵期の女性では予想通り、若干退屈ではあるものの真面目な男性の評価が高くなります。
ところが、排卵期の女性では「ワイルドな男」に対する評価が高くなりました。
どうみても(そして実際に会話をしてみても)結婚には向かない相手なのに、
「結婚したらいいパパになりそう」
というように、将来的な希望を込めた評価をしてしまったのです。
たしかに、そういう人もいるのかもしれません。
ほんとうに、結婚したら落ちついたり、頼れるようになったり、嘘をつかなくなったり、すべての面で最高になる男性も、いるのかもしれません(どこにー!)。
実際のところ見た目が魅力的な男性というのは
若い頃から(子どものころから)努力せずにモテちゃうので
女性を軽視しがちで真剣な交際を望まず束縛を嫌います。
それでも、どうしてもそうして欲しいという
自分にとってメリットのある女性(魅力があったり財力があったり)
が現れたなら自分の利益のためにどうにかやってみますが
すぐにメッキは剥がれて浮気をしたり嘘をついたり
する確率がとても高いようなのです。
なんだか納得できますよね。
では、イメージしてみてね。
ホストクラブのナンバーワンになるような外見、優しさ、会話の楽しさ、カリスマ性をもつ男性が、真面目に仕事をして普通以上に稼ぎ、家の中では食器を洗ってくれたり赤ちゃんのオムツを替えてくれたり……
あらら。
案外、イメージできちゃったのではないでしょうか?
それは、認知バイアスの「ハロー効果(halo effect)」のせいです。
このハローは、「こんにちは!」じゃなくって
神様とか仏様の後ろにある光の環、
円光とか後光とか呼ばれるものです。
その人の秀でた一部の印象にひっぱられて
ほかの部分まで良い評価をくだしてしまうという
認知バイアスがハロー効果なのです。
実験でも、
男女ともに見た目の均整が取れた人
の方が
仕事ができそう
などという、
見た目とは関係がないはずの能力を
高く評価されやすいという結果が出ています。
女性の場合の配偶者獲得の下位自己が
異性感知バイアスを起こしやすいのは、
排卵期
なのですね。
「外見が魅力的な男性だから、家庭的なことは期待しない。それでも結婚したい!」
というならまだしも、
「自分なら彼を変えることができる!きっといい夫、父親になるはず」
というのはハロー効果という認知バイアスがはたらいて起こる
大きな勘違いだと気づいた方がよさそうです。
排卵期でもそうじゃないときでも、ハロー効果は起きてますから、
見た目が素敵な男性を
中身も素敵なはず
なんて思っちゃったら要注意ですねえ^^
3. 「愛している」の認知バイアス
3-1. 体感は認知に影響します
身体で感じることのできるもの、重さや手触り、座り心地などはわたしたちの思考、意思決定に影響しているのだそうです。
しかも、多くの認知バイアス同様、わたしたちはそのことに気づきません。
アッカーマンさんらは、
「触覚で獲得した情報は認知にかなり広い影響を及ぼしますが、おそらく私たちは気付かないでしょう」
と論文に書いています。
【「重さ」が認知に影響を与えることがわかる実験】
ある人について書かれている、まったく同じ履歴書をふたつ用意します。
ひとつはずっしりと重いクリップボードにはさみます。
もうひとつは、軽いクリップボードにはさみます。
54人の被験者をふたつのグループに分け、この履歴書の求職者を評価してもらいます。
すると、重いクリップボードにはさまれた履歴書の方が高く評価され、求職に「より深刻な関心を持っている」とみなされました。
おもしろいですね。
クリップボードの重さほど評価に違いはでないかもしれませんが、履歴書を印刷する用紙はいつもよりもちょっと上質で厚みのあるものにするだけでも、印象は違うように思います。
ほかにもアッカーマンさんたちは、表面の手触りがざらざらしたジグソーパズルと、つるつるしたなめらかな手触りのジグソーパズルを用意して、パズルをしている被験者におなじストーリーを読み聞かせました。
のちにストーリーの登場人物がとった行動の印象を尋ねると、
ざらざらした手触りのパズルをしながら話を聴いていた被験者は
「協調性に欠けた冷淡なものだった」
とこたえ、
つるつるしたなめらかな手触りのパズルをしながら話を聴いていた被験者は
「悪い印象はない」
とこたえたのだそうです。
座り心地に関する実験もされています。
自動車ディーラーで車を買うという設定での実験では、
硬い木の椅子に座った被験者は
やわらかい布製の椅子に座った被験者に比べて
値引きに厳しかったのだそうです。
やわらかい椅子に座っていれば
「ま、その値段でいいかー。どうせ買う気だしねー」
ってなるのに、
硬い木の椅子に座っていると
「もうちょっと値引きできるでしょう」
と交渉したくなるみたいですね^^
3-2. 「愛している」をいわれるタイミング
アッカーマンさんは心理学を用いたマーケティングを教えていますが、彼の率いるチームは、「愛している」研究もおこなっています(すてきー)。
あなたは、「愛している」といったり、いわれたりしたことがありますか?
わたしはロマンティックコメディやラブストーリー大好きなので空想や妄想ではものすごくたくさんいったりいわれたりしています(笑)。
現実の世界では(笑)とても恋愛経験がすくないので平均的な男性というのを自分の経験からは割りだせないのですが、日本人の男性でもそういうことをいうのかなぁ?
まぁ、いいか。わたしみたいに「愛している」がどうもしっくりこないというときは、「つきあってください」とか「好きです」に置き換えるなどしてあなたが読みやすいように読んでください。
新しい恋人に愛を告白されたとき、女性と男性では異なる反応が示されています。
性的関係をもつ前に「愛している」といわれると嬉しいのは男性で、セックスの後にいわれると嬉しいのが女性という結果になりました。
わたしが「アッカーマンさんという人は、なんでもマーケティング、ビジネスに結びつけちゃうホリエモン種族だ」と思ったのは、
「『愛している』を口にするのは、交渉過程の一部だ」
と説明しているからです。
男性も女性も、男女の駆け引きをするとき、それぞれ異なる進化上の失敗を避けようとする。
女性にとっては、一時の感情に駆られて、「愛している」という相手の告白を信頼し、男性の投資がないまま性的関係に賭けてしまうのは大きな失敗だ。
男性にとっての大きな失敗は、愛の約束を伝えそこねて、性的関係を失う危険を冒してしまうことだ。
さらにこの研究からは、男性と女性の違いが「愛している」といわれたタイミングによる反応だけではないこともわかりました。
あなたは、男性と女性、どちらが先に愛の言葉を口にすると思いますか?
わたしは、もちろん女性だと思いました。
だって、女性の方が計算や駆け引きが嫌いで、素直でかわいいから (*・ε・*)
アッカーマンさんのチームでも、ほとんどの人は、女性のほうが先に「愛している」という傾向が強いと信じていました。
ところが、実際の男女関係では、70%の場合、先に愛を誓うのは男性であり、男性は女性より平均で42日早く「愛している」と口にしていたのです。
女性のほうが相手を見極めるために1か月以上長く時間をかけるのですね。
思っていたよりも衝動的じゃなくて、慎重なのね~。
4. 恋愛での認知バイアス
前回の「認知バイアス」記事は女性の消費活動を中心に、今回は恋愛を中心に、わたしが本を読んだり心理学の論文をパソコンが訳してくれたちょっとおかしな日本語を読んだりして「へえ、おもしろいな」と思ったことをご紹介しました。
下位自己という考え方を知ると、
わたしやあなたの周囲にいる(例にでてきたカツオみたいな)男性が
「なぜそんな言動をしているのか」
がちょっとは理解できるような気がしてきました。
わたしの場合は恋愛に関してはなんだか
今さら知っても役立てる場面がないよщ(゚Д゚щ)
という気もしちゃいますけれども、
若い方々ならきっと、こうしたことを知るだけで
これから出会う運命の男性のことを
理解してあげられるんじゃないかなぁと、
そうなるといいなぁと思います。
それにしても
「愛している」(は、ピンとこないから、それに類似する言葉)
という言葉が「交渉過程の一部だ」なんてねぇ。
研究や実験は興味深いけど、アッカーマンさんの結論がねぇ。
恋愛が交渉によって成り立っているなんて、なんか違うとわたしは思います。
わたしは、人を好きになるのには理由はなくて、
波動とか波長とかオーラとか
ふだん人の目に見えないものからなにかを感じて、
それで好きになるんだと思います。
それで、
好きになっちゃうと
その人のことばかり考えちゃって
みえないしっぽをブンブン振って
「好き好き大好き!!」
って、にこにこしちゃう…… (*’ω’*)
それが女性だとわたしは思います。
好き好きのホルモン
わたしが男性なら、
自分のことをそんなふうに好きになってくれる女性を
全力で幸せにして笑顔を見たいと思うのにな。
残念だな(なにがー)。
今回も長い長い記事になってしまいました。
基本的にこのサイトに遊びに来てくださる女性は
類は友を呼ぶ方式で、
読むことが苦痛ではないはずと思っています。
だから、
「この本おもしろかったよ~、読む?」
みたいな気持ちで記事を書かせていただいています。
最後までおつきあいいただいて、
ありがとうございました!!
あなたがどうか
ホリエモン種族の悪代官につかまりませんように (*’-‘*)
そして、
あなたがブンブン振っている
みえないしっぽを
愛おしいと思ってくれるような
素敵な人とあなたが出会えますように (*´ェ`*)
また別の記事でおめにかかりましょう。