こんにちは!
キャリアコンサルタントの金子めぐみです。
今回は
嫌悪感(けんおかん)
についてのお話です。
でっかいゴキブリが
キッチンの壁に (ll゚Д゚ノ)ノ
梅雨どきに散歩してたら
ぐしゃっと何かを踏んだ…?
靴の下には
潰れたカタツムリ (艸゚Д゚ll)
蒸発して水が減った水たまり
全体にびっしり
黒くうごめく
オタマジャクシ ∑(゚д゚;)
みたいなときに
あなたが感じるのが
代表的な嫌悪感です。
ひとことでいえば
キモッ (`艸´;)
でしょうか。
擬態語でいったら
ぞぞ~ (ll゚д゚ll)
とか
ぞわ~ (;゚Д゚艸)
ですね^^

ごっちゃになりやすい言葉に
険悪(けんあく)
があります。
こちらは
とげとげしい態度を取る
ことや
その状態のことです。
険悪ムードのカップル
は
ひとことでいえば
やばっ ( ゚艸゚;)
でしょうか。
嫌悪感については
図書館でみかけた
レイチェル・ハーツさんの
あなたはなぜ「嫌悪感」をいだくのか
という書籍を
1冊のあいだに何十回も
キモッ (`艸´;)
と思いながら読んで
人の不思議な心理に
興味を持ちました。
グーグルの検索窓に
嫌悪感を入れると
嫌悪感 夫
旦那 嫌悪感しかない
とか出てきちゃう。

大人になったわたしたちには
嫌悪感を抱く人に対して
どうにか対処しなくては
いけない場面もありそうですね。
さあそれでは、嫌悪感のしくみを知ってどうにか対処する世界へ…は行きたくないから嫌悪感を抱く相手とは一緒に仕事しない世界へまいりましょう!!
おうちでお仕事もその世界^^
もくじ
1. 嫌悪感とは?英語では?
1-1. 嫌悪感の意味と英語表現
嫌悪感とは、対象の人やモノや事象に対して抱く「きわめて強い不快感」のことで、英語では名詞「 disgust 」を使って「 feel disgust 」や形容詞「 disgusting 」「 disgusted 」で表現されるようです。
ただの「嫌い」を越えた、
心の底から湧き上がる
強い感情が
嫌悪感
なんですね。
1-2. つかみは「納豆」
日本人の食べる「納豆」が、原題「That’s disgusting」という書籍の本文冒頭に出てきます。「嫌悪感」の本を書こうと思った著者に本文で「つかみはこれでOK!」と思われたくらい、「納豆」は外国の人から「嫌悪」されているのかと複雑な気持ちになりました。
この記事を書くきっかけになった
あなたはなぜ「嫌悪感」をいだくのか
の著者
レイチェル・ハーツさんは
米国ブラウン大学の精神医学の准教授で
嗅覚心理学の第一人者
そしてとても美人なので
様々なイベントにひっぱりだこ
という心理学者です。
学者さんでありながら
華のある美女なので
セレブリティになっちゃう
日本での中野信子さん
みたいな感じかなとわたしは思います^^
そのハーツさんが
かなりの分量がある
「嫌悪感」に関する書籍の
冒頭に出してきたのが
日本の納豆
です。
納豆は珍妙かつ、複雑な触感に加えて、臭気という問題を抱えているーーー少なくとも西洋人にとって納豆のにおいは、アンモニア臭とタイヤを燃やしたにおいがマリアージュ、つまり組み合わさったように思える。史上最悪のにおいではないとしても、食べ物を連想させる趣は皆無だし、私が知る限り、初めて食べる時に納豆を簡単に口に入れられた西洋人は一人もいない。
「あなたはなぜ『嫌悪感』をいだくのか」レイチェル・ハーツ(原書房)より抜粋
わたしは納豆が
大好きでも大嫌いでもありません。

匂いは確かに臭いと思いますが
タイヤを燃やしたような?
そんな匂いするかなぁと思います。
こういうふうに西洋人には
思われてるんだなぁと
知ることで
嫌悪感は
文化によって違う
ということがわかりますね。
常識も社会・文化で違います^^
1-3. 人の嫌悪感はいつ芽生えるか
人の嫌悪感は生まれつきのものではなく、成長していくにつれて身につけるものなのだそうです。
赤ちゃんが
最初に覚える感情は
幸福感
その次に
悲しみ
苦痛
の順番なのだそう。
生後4か月までに
怒り
を示せるようになり、
6,7か月になると
恐れと驚き
を感じられるようになります。
そして
少なくとも3歳になるまでは
どんな種類の嫌悪感も
経験しないのだそうです。
育児中や育児経験のあるあなたは
ホントに~?
って思いませんか?
小さな子供の
嫌っ ヽ(*`3´)ノ
という感情は
なにかを
嫌悪
しているわけではなくて
好き・嫌い
快適・不快
のように感じる
とても単純な感情のようです。
だから4歳以下の子供に
嫌悪感を示している
大人の表情の写真を見せると
「怒っている」と解釈する
ことがわかっています。

まだ嫌悪感のない幼児は
ダンゴムシやミミズ
ゴキブリでさえも
平気で手づかみします。

大人がそれに対して
うへ~ (ll゚Д゚ノ)ノ
気持ち悪い (;゚∀゚)
捨てなさい <(ll゚◇゚ll)>
からの~
バッチイバッチイ (艸゚Д゚ll)
お手々洗って (`艸´;)
ばい菌だらけ (´д`;)
というふうな
反応をいつもすることで
子どもはその対象物に
嫌悪感
を抱くようになり
大人のその表情が
嫌悪感によるもの
だということを
理解していくのですね。
大人だって思い通りにしたい!
やりたいことをやるのは大人も楽しい!
2. 嫌悪感の理由
2-1. 社会心理学「対人嫌悪」の論文から
対象を人に限る「対人嫌悪」について短い論文があったので、わたしたちはどんな人に嫌悪感を抱くのか、どう対処しているのか、内容をまとめてご紹介します。
【性格特性を扱った研究では】
・不潔
・信頼できない
・思いやりがない
などが示されている
【行動や態度を扱った研究では】
・自分のことを嫌いな相手を嫌いになる
・自分を否定的に評価する相手を嫌いになる
・時期尚早な深い自己開示は嫌われる
・自分と態度の類似していない相手ほど好かれない
などが示されている
嫌いな相手に対してわたしたちは
拒否
回避
という行動を取ります。
そうできれば問題ありませんが
学校や職場のように
相手を避けられない環境もありますよね。
わたしたちは
嫌悪感を抱く相手に対して
どう対処するのかという
研究もされていました。
取り入り
嫌いな人物に合わせたり良く思われるよう振る舞う
穏便解決
周囲の人に相談したり原因を考えたりしながら嫌いな人物との関係を悪化させない方法を模索する
積極解決
嫌いな人物に改善を求めるよう働きかける
わりきり
嫌いな人物の嫌な部分にこだわらないで 他の人と同じように接したり表面上愛想良く接する
接触回避
目を合わせたり近づいたりしないようにする
陰口
周囲の人に陰口を言う
意地悪
嫌いな人物の嫌がることを する
あなたなら
どの対処方法を選びますか?
このタイプ相手に「穏便解決」は無理!
あなたも気をつけてね!!
調査の結果
この中で比較的多かったのが
わりきり
と
接触回避
です。
わりきり
は険悪度にかかわらず
取られる対処法で
接触回避
は険悪度が高いほど
積極的に取られる対処法
でした。
レッテルを貼ることでわりきる自己防衛もあります^^
2-2. 防衛のため
人間が自分を守るために、見た目や匂い、音や触感などで判断して「嫌悪感」は湧いてきます。
身体じゅうの皮膚に膿のある赤黒いぶつぶつしたできものがある人
を見たとき
わたしたちが
その人がどんな立場の人か
どんな性格かどうしてほしいのか…
ということを考えずにとりあえず
ひえ~ (ll゚Д゚ノ)ノ
と嫌悪感が湧いてくるのは
伝染性のある
悪い病気
かもしれない (゚-゚;)
という可能性もあると判断して
自分を守るためです。
毒を持った蛇や
毒グモ
毒キノコ…
そういう危険なモノも
見ただけで嫌悪感を抱く
人は多いはずです。
レイチェル・ハーツさんの
「嫌悪感」の書籍で冒頭に出てくる
納豆
もきっと
見た目も臭いも
腐ってる ∑(゚д゚;)
食べるのは危険 (ll゚艸゚ll)
と判断されて
西洋人は自分を守るために
嫌悪感を抱く
ということなのでしょうね。

こちらも自分を守る脳の働きです^^
2-3. 良い遺伝子を残すため
異性に対する嫌悪感は人がより良い遺伝子を残すための反応かもしれません。
わたしたち女性は
うっへ~ ( ゚ω゚;)
いやだ~ (`艸´;)
きらい~ (`д´;)
って嫌悪感が湧いてくるような
男性には
極力近づきませんし
関わり合いを持たないように
注意します。
それは嫌悪感を抱く相手の持つ
嫌悪する部分
からの被害を避けるという
自己防衛
の意味もあるとは思いますが
間違えてそんな人と
セックスする羽目になっちゃって
妊娠しちゃったら
嫌悪する部分
を持った子孫ができちゃうから
それを避けるために
嫌悪感が湧いてくる
のだと思います。
望まない相手とセックスする羽目にならないためにこちらの記事を^^
女性が嫌悪感を抱く
男性のタイプとして
清潔感がない(不潔)
極端に太っている
極端に痩せている
不愛想・無表情
人の悪口が大好き
人の言葉のあげ足を取る
すぐに不機嫌になる
人を恫喝する
…などがあるようです。

そういった男性への
嫌悪感
は
そんな遺伝子を残したくない
という
利己的遺伝子( Selfish gene )
の働きで湧いてくる…
ってきっと
動物行動学研究家の
竹内久美子さんならいうだろうなと
思いました^^
あなたはどんな男性に対して
嫌悪感
を抱きますか?
嫌悪感までじゃない苦手なタイプ^^
3. 嫌悪感にまつわる面白トリビア
3-1. うんちへの嫌悪感
ついさっきまで体内にあったのに、身体から離れたとたんに嫌悪感の対象になるもののひとつに「うんち」があります。
うんちへの嫌悪感
は
乳幼児期のトイレトレーニング
によって
子どもが理解していくものです。
わたしたち日本人の食べる
納豆
に西洋人が
強い嫌悪感
を持つように
うんち
に関しても文化によって
嫌悪感の抱き方
は違うのだそうです。
常識も社会・文化によって違います^^
アフリカ大陸西南部に位置する
カメルーンのある村では
公共の場でしゃがみこんでの
排便は日常的で許されること
になっていますが
それ以外の体液
とくに女性の経血は
西洋人が考えるよりもはるかに
嫌悪の対象になる
といいます。

3-2. 嫌悪感とセロトニン
嫌悪感が湧いてくるという感情によって体内で起きるセロトニンが関わる反応が、その場においても、長い目で考えても健康にはプラスに作用します。
あなたは旅先で知り合い
とても親切にしてくれた人の
家に招待されました。
外気温が0度を下回る
寒い季節に道に迷い
ずっと食事をしていなかった
あなたに
親切な人は食事を提供してくれました。
なんだかよくわからない
肉の入ったシチューを
お腹が空いていたあなたは
夢中で美味しく食べました。
お互いに英語圏ではないので
身振り手振りと
カタコトの英語で会話するうちに
さっき食べたのは
保存用の穀物を食べにくる
巨大ネズミの肉 <( ゚Д゚;)>
だということがわかりました。
あなたはその場で吐き気をもよおします。
これはセロトニンが放出されることで
免疫システムを活性化し
気分の悪さや吐き気を引き起こすからです。
身体に取り込まれる前に吐いてしまえば
未知の生き物を食べた危険性は低下します。

さらにセロトニンの働きで
活性化した免疫システムは
病原菌と闘う準備もはじめるのだそうです。

島皮質と「嫌悪感」の関係
島皮質(insula cortex)は脳の中でも感情に深く関わる部分で、特に「嫌悪感」や「不快感」を感じるときに活性化するって言われてるの。例えば、腐った食べ物を見たときや、嫌な臭いを嗅いだときに感じる「うわっ、これ無理!」みたいな反応、これが島皮質の働きによるものなんだ。
なんで嫌悪感を感じることが重要なの?
- 実は、嫌悪感を感じることで私たちは体に有害なもの(病原体や毒)を避けるようになってるの。
- さらに、島皮質が活性化すると、免疫システムも準備モードに入るっていう研究結果があるのね。たとえば、病気になりそうな環境を見たりしただけでも、体が「守らなきゃ!」ってスイッチを入れる感じ。
セロトニンと免疫システム
ここでセロトニンが関係してくるのは、感情と体の免疫反応をつなげる役割があるから。
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれるけど、実際には腸や脳でいろんな機能を持ってて、特に免疫システムの調整にも関わってるんだよ。
- 嫌悪感や不快感 → 島皮質が活性化 → 感情を司る脳の回路が動く → セロトニンが分泌される
- セロトニンの効果 → 「やばい、危険かも!」って体に知らせて、免疫細胞を刺激して防御反応を強化する
だから、嫌なものを見たりすると、「単なる気持ち悪い」で終わらず、体の防衛ラインが強化されるという仕組みがあるわけ。

プラセボ効果との関係
これが面白いのが、プラセボ効果でも同じように免疫システムが働くことがあるってこと! プラセボ効果って「薬じゃないものを薬だと思い込むと、本当に良くなる」って現象でしょ?
実は、「効く」と信じることでセロトニンが増える→免疫システムが活性化するってメカニズムが関係してると考えられてるの。
セロトニンが関わっています^^
3-3. 自分を棚に上げた嫌悪感
極度に太っている人に対する嫌悪感は多くの人が抱くもののようですが、なんと自分が肥満であってもそうでない人と同じように、肥満の人に嫌悪感を抱くのだそうです。
嫌悪感を抱くときには
自分を棚にあげちゃう (*゚益゚)ゞ
ということですね。
わたしが引越し会社の梱包作業員としてアルバイトしていたとき、お客様は「豊かなのでお金を払って他人に大変な作業を依頼する」タイプと「自分では手のつけようがないのでお金を払って他人に大変な作業を依頼する」タイプのどちらかでした。
このサイトが提供している無料講座「神様からの宿題」では当時のわたしがストーリー中で大活躍(笑)こちらからどうぞ^^(リンク)
公営住宅に長く住んでいて引越しの梱包を依頼する後者のお客様には驚くほどの共通点がありました。
部屋の広さに対して荷物が多くて押入れの天袋の奥にまでぎっしりモノが詰まっていて、部屋は埃っぽく、風呂トイレキッチンという水回りはわたしたちが嫌悪感を覚えるほど汚い。
そしてなぜだか各部屋にフローリングワイパーや掃除機などの掃除道具があるんです。
仕事を終えて最寄りの駅まで歩きながら「きれいにしたい気持ちはあるんだろうねー」と先輩や同僚といつも話していました。
そういうタイプのお客様の梱包作業をしていたあるとき、荷物の山の向こう側からお客様に「悪いけどそこのポットのお湯でコーヒー淹れてくれる?そっち側に行けないから」と頼まれました。
まだポットやカップは梱包していない状態だったので「はい、このインスタントコーヒーでいいですか?」とわたしがそこに置かれていたスプーン(コップに5本くらい立ててあった)でコーヒーの粉をすくおうとしたら「ああ、それは汚いから!バタバタして埃が!」って。
「へ?」って感じでした。だってその周辺全体の埃は引越しの梱包作業のせいじゃなく来た時からひどくて「しばらく留守だったのかな」って思うくらいだったから。
お客様の声を聴いて来てくれた先輩スタッフが「すみません、万一のことがあってはいけないのでお客様ご自身で淹れていただけますか?」と荷物をよけてくれて「あくまでも私たちの作業は梱包作業になりますので、ご使用の食器は洗っておいてください」とも!さすがベテラン・笑。
その日の帰り道で「あそこまで埃まみれの部屋で生活していて、スプーンの埃は気になるんですねー」とわたしがいうと「うーん、金子さんが淹れるから気になったんじゃない?ぜったい自分はあのスプーン使ってたはずだよ」って笑っていました。
自分が太っていても太っている人に嫌悪感を抱く
ということを学んでわたしが思い出したのが
埃だらけの汚い部屋で生活してもスプーンの埃は気になる
という、このお客様のことでした。
人は自分に都合よく解釈するから^^
3-4. 妊娠と嫌悪感
妊娠の初期に「つわり」を経験する女性は(程度の差がありますが)多いようです。特定の食べ物の匂いで吐き気をもよおすのもある種の「嫌悪感」といえるでしょう。
妊娠すると
母親の胎内で
異組織(胎児)
が育っていきます。
母親の身体は
この異組織(胎児)に
拒否反応を起こさないように
免疫システムを制御してしまいます。
すると
脆弱になっている自分と
まだとても弱い
異組織(胎児)
の両方を守るために
腐食しやすい食べ物や
細菌感染しやすい食べ物などの
匂いを強く感じるようになり
吐き気などをもよおす
つわり
という症状が起きるのだそうです。

お仕事上の「組織の違い」について^^
3-5. レオ様も嫌悪感の病気
なにもかもが汚いように思えて手の皮が擦りむけるほど洗い続ける人を「ウォッシャー」、何度もカギをかけたか確かめたくなる人を「チェッカー」と呼ぶ、強迫神経症(OCD)という遺伝子要素のある神経症があります。
米国の人気俳優
レオナルド・ディカプリオさんも
強迫神経症(OCD)なのだとか。

強迫神経症は、簡単に言うと「やめたいのにやめられない思い込みや行動」に悩まされる病気です。たとえば、手が汚れていないのに「汚れている気がする」と何度も手を洗ったり、戸締まりを確認しているのに「鍵を閉め忘れたかも」と不安になって繰り返し確認するなど、本人も「これっておかしいな」と思いつつ止められないのが特徴です。
この病気には「嫌悪感」が関係していることもあります。「汚い」「危ない」といった強い嫌悪感や不快感が脳で誇張され、それに反応してしまうことで、不安を解消しようとする行動(手洗いや確認)を繰り返してしまうんです。脳が危険を過剰に感じ取り、身体を守ろうとする働きが裏目に出てしまうんですね。
治療方法はちゃんとあって、認知行動療法とか薬で改善できることが多いとのことです。
この症状の強い人は
不思議なことに
他人の嫌悪感の表情を読み取ることが苦手
な傾向にあるのだそうです。
レオナルド・ディカプリオがドアノブを見て「オエッ」と思っているときに、同じ部屋にいる別人はぼんやりとした表情をしていたり、理由は何であれ笑ったり、ふくれっつらをしていたりするかもしれない。OCD患者は、同じ感情を共有しているはずの人と自分の嫌悪感とを照らし合わせる機会をあまり持つことがなかったため、他人が何かを不快に思ったときにどんな顔をするかがわかっていないのだ。こうした社会生活から得られる学習はまた、ヘロイン中毒の人々が逆に、不愉快さを示した顔を認識するのに特にたけていることで裏付けられる。
「あなたはなぜ『嫌悪感』をいだくのか」レイチェル・ハーツより抜粋
ヘロイン中毒の人は
不愉快さをあらわにした他人からの視線
を受ける経験があまりにも多く
自身も自己嫌悪の状態であるために
他人の嫌悪の表情に対して敏感になる
と考えられているそうです。
ドラッグ常習者のような
わかりやすい「悪」に対して
わたしたちは遠慮なく
嫌悪感をあらわにする
んだなぁと考えさせられました。
4. 嫌悪感と脳の働き
4-1. 島皮質と嫌悪感
嫌悪感は脳の島皮質と関連があることがわかっています。fMRIで脳をスキャンした画像では共感を示すときと同じ部位が活性化していることがわかるそうです。
嫌悪感
というのは脳の研究では
情動
に分類されるようですが
知覚
と同様に
それを担う神経システムはない
のだそうです。
「情動」は実在する機能ではなく,「情動機能」を担う神経システムは存在しない.たとえば,知覚という言葉は視覚,聴覚, 嗅覚などをひとくくりにする上で便利な概念だが,「知覚機 能」全般を担う神経システムが存在するわけではない.
島は嫌悪に関与するが,嫌悪に特化した脳領域ではない.現在提案されている学説を総合すると,島は体感の意識的経験に関与し,そうした意識的経 験が接近回避行動に影響するプロセスを媒介しているのではないかと考えられる.
脳や神経の研究は進んでいます^^
4-2. 嫌悪感と共感
嫌悪感は人間に特有の感情で、脳や知力の発達とともに育った環境に応じて成長します。共感も人間だけが持つ感情なのでしょうか。
島皮質が活性化するのは
共感を示すとき
でもあります。
遺伝によって起きる
ハンチントン病の研究によって
島皮質の損傷が明らかになり
ハンチントン病患者は
共感や嫌悪感を理解できない
ことがわかってきました。
また
以前わたしが興味を持って
お勉強した
サイコパスも同様に
共感するという能力に欠けていて
残忍なことを平気でできるタイプほど
全部島皮質が小さい
ことがわかっています。
サイコパスには近づかないに限るのだ!!
動物も共感らしきものを
示すときがあります。
たとえば
戦いに負けたチンパンジー
に対して
別のチンパンジー
が慰めるようなしぐさ
腕を回してハグするような
行動を取る
ということがあります。
しかしこれだけでは
相手の痛みに共感している
かどうかはわかりません。
「共感して慰める」とき人は
自分自身の苦しみを減らしたい
ために相手を慰めるのですね。
相手に元気になってもらえば
自分も嫌な気持ちをこれ以上味わわなくて済む
ということが「共感」なので
かなり利己的な感情だということがわかります。

チンパンジーは
ただ目の前にいる傷ついた者を
癒したいだけかもしれないのだそうです。
チンパンジーにでもいいから癒されたいよね
孤独を放置してはダメなんです
5. 嫌悪感はなくならない
いかがでしたでしょうか。
嫌悪感を抱く
対象について冒頭で
でっかいゴキブリ
や
踏んじゃったカタツムリ
干上がりそうになっている
大量のオタマジャクシ
という例を
ひええ~ ( ゚艸゚;)
と想像しながら挙げましたが
グーグルで
「嫌悪感」と共に
検索されているのは
夫 旦那…

長い記事を読んでいただきありがとうございました!!
あなたやわたしの
嫌悪感
が暴走せずに
自分を守るために適切に
沸き起こってくれるといいなと思います。
また別の記事でお目にかかりましょう。